自衛隊機などに付与された“謎の番号” カオス極めしその意味って? わかりづらいがこれも戦略

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2025.06.14凪破真名(歴史ライター・編集)tags: ミリタリー, 戦闘機, 航空自衛隊, 軍用機日本の空を守っている航空自衛隊の航空機が付けている6ケタの数字。これは、一体どのようなことを表すのでしょうか。 日々、日本の空を守っている航空自衛隊の航空機。この航空機ですが、よく見ると尾翼の下の方には6ケタの数字、またコクピットの下やランディングギア(降着用の車輪)カバーなどにも3桁の数字が書かれているのが見えると思います。この数字、いったい何を表しているのでしょうか。拡大画像航空自衛隊のF-15。矢印の部分がなぞのナンバー(画像:航空自衛隊の画像を加工) まず、尾翼に書かれている6桁の数字のうち、前のふたつは「領収年号」と「登録順位」と呼ばれる番号で、それぞれ別のものを表しています。 頭の領収年号というのは、その名の通り、その機体を領収した年号(西暦)の下一桁になります。 領収年とは、製造元から防衛省に機体が引き渡された年を表します。例えば、2016年にアメリカから納入されたF-35Aの頭の数字は「6」、その後日本での生産初号機の頭の数字は2017年を表す「7」になりました。その後も、F-35は、調達が進められていますから、領収年に合わせて「8」「9」「0」と進んでいき、最新機が配備された小松基地のF-35Aは、2025年を表す「5」が表記されています。 機体番号のふたつ目の数字は「登録順位」と呼ばれるものになります。これは、航空自衛隊の機体の詳細を知るためにふられている数字で、航空自衛隊で各機種に0から9の番号を振り分けたものになります。例えばF-15J/DJは「2」、T-4は「6」といった具合に番号が定められています。この場合航空自衛隊のF-35A「9」で表記されます。ただし、航空自衛隊には10種類以上の航空機があるため、C-130HとU-4にどちらも「5」など、同じ番号が付けられているケースもあります。 しかし、このふたつの数字だけですと、前述した2026年に納入されるF-35は機体の頭の数字は「69」になってしまい、10年前の2016年に配備されたものと同じ数字になってしまいます。その問題を解決するのが、その後に続く4ケタの数字になります。【次ページ】機体番号がわかり易いと実は問題?【あえて番号を消す!?】これが、機密保持のため番号を塗りつぶした軍用機です(写真)