【謎】なぜすべてのブラウザのUser-Agentは「Mozilla/」で始まるのか?

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Web開発者でなくてもWebブラウザに詳しい型ならば誰もがUser-Agent文字列を一度は目にしたことがあるかもしれません。Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10_15_7) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/137.0.0.0 Safari/537.36 のような文字列です実はUser-Agent文字列の多くは「Mozilla/」で始まっていて、そうなった理由がStack Overflowに投稿されたコメント(2008年)を読むとよくわかります。この情報によると、最初にリリースされた「Mozilla」はNetscapeの前身となったブラウザで、NetscapeのUser-Agentにもその名が残されました。1990年代後半、WebサーバーはNetscapeにだけ特定の機能を提供していたこともあり、Internet Explorerをはじめとする他のブラウザがMozillaのふりをするためにUser-Agentを偽装して送信するようになります。その後もOpera、Safari、Chromeなどのブラウザが「Mozilla/」で始まるUser-Agentを採用し、事実上の標準となってしまったのです。現代のUser-Agent文字列は、「Mozilla」「Safari」「Chrome」「like Gecko」などさまざまな情報を含む複雑な構造になっており、実際のブラウザ判別には不向きな情報となっています。しかし互換性維持のため完全な廃止が難しい状態が続いているのです。2025年現在も、Chrome、Edge、Safariなど主要なブラウザのUser-Agent文字列の先頭には依然として「Mozilla/」は使われていますが、Googleは、User-Agent文字列の削減(User-Agent Reduction)やUser-Agent Client Hintsへの移行を進めており、将来的には状況が変化する可能性があります。