震える手、漢字書けず…「おい」に送るのに? 郵便局員が詐欺見抜く

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吉村駿2025年7月2日 12時00分江戸川郵便局の戸塚恵美さん(左)が、特殊詐欺を防止したとして小松川署の福谷徳啓署長から感謝状を受け取った=2025年7月1日午後3時2分、同署、吉村駿撮影 警察官をかたる特殊詐欺被害に高齢男性が遭うのを防いだとして、警視庁小松川署は1日、江戸川郵便局(東京都江戸川区)職員の戸塚恵美さん(51)に感謝状を贈った。祝い金を送りたい親族なのに、名前の漢字がわからない……。窓口を訪れた男性の不審な様子を見逃さなかった。 「おいっ子に200万円を送金したい」。4月23日午前10時半ごろ、窓口に同区の60代男性がやってきた。高額なため理由を尋ねると、「新築祝い」という。 新築祝いや結婚祝いなどの名目で、高額送金する客は珍しくない。手続きへと進むため、振り込み相手の名前などを窓口で書いてもらった。 すぐに違和感を抱いた。 男性は緊張した様子で、送金額や名前を書く手が震えている。送り先の「おいっ子」の名前は、なぜかカタカナで書かれていた。漢字で書くよう求めると、「漢字はわからない」という。 「200万円も送りたいほど大好きなおいっ子。名前を漢字で書けないことなんてあるのか」 「早く送金する必要がある」と焦る男性に、「高額送金をするなら警察の聞き取りが必要」と告げて署に連絡。署員が男性に話を聞いたところ、警察官を名乗る男から電話があり、「あなたが資金洗浄に関わった疑いがある。疑いを晴らすため200万円が必要」などと指示されていたことが判明したという。 福谷徳啓(よしひろ)署長は「窓口で『これは変だ』と気がつくセンスが素晴らしい」と戸塚さんをたたえた。戸塚さんは「被害を防止できて誇りに思う。今後もお客さんとの会話を大事にしていきたい」と笑顔で話した。【はじめるなら今】記事読み放題のスタンダードコース1カ月間無料+さらに5カ月間月額200円!詳しくはこちらこの記事を書いた人吉村駿東京社会部専門・関心分野事件・事故、スポーツ、生き物こんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ7月2日 (水)南海トラフ 「死者8割減」へ首相、コメ増産を表明路線価、35都道府県で上昇7月1日 (火)米、車関税の見直しに否定的企業・団体献金 96%が自民に「組織的な価格調整」を認定6月30日 (月)最後のH2Aロケット、成功イランと交戦中もガザへ攻撃万博の来場者、過去最多に6月29日 (日)教育の場で相次ぐ性暴力混沌とする米関税交渉の行方EU、ウナギの取引規制を提案トップニューストップページへ小学校でカメラ発見、着替えを盗撮目的か 逮捕の教員、容疑を否認11:39福島市中心部にクマ 新幹線の乗客が発見、麻酔銃の効果なく去る11:25「はじめての」シリーズの秀和システムが法的整理へ 船井電機も買収11:214畳半1Kに2人、狭い仮設「もう限界」 国の生活水準を下回る広さ9:00培養チキン、糸1125本で育てた 味見まだだけど、分厚く高品質11:00シャッターを押し続けた村 報道写真家はベトナム従軍で何を見たのか11:00