座間9人殺害とSNS、何が問われているのか SOS気付ける社会に

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有料記事堅島敢太郎2025年6月28日 6時00分TikTokで自殺に関連する言葉を検索すると、「あなたは一人ではありません」との言葉や、相談窓口の電話番号が表示される 2017年に神奈川県座間市のアパートで9人が殺害された事件。強盗・強制性交殺人などの罪で死刑が確定した白石隆浩死刑囚(34)に対して、27日に死刑が執行された。 「死刑が執行されても失われた命は戻らない。孤独や孤立感を抱える若者たちのSOSに社会が気づき、受け止めなければならない」。自殺を防ぐ相談活動をネット上で行うNPO法人「OVA」(東京都)の伊藤次郎・代表理事(40)はこう語った。 事件の裁判を傍聴した。法廷で、白石死刑囚が「心の弱っている人を狙った」と淡々と答える姿が印象に残った。被害者について「本当に死にたい人はいなかった」とも言った。伊藤さんは「生きたい気持ちがあるとわかっていながら、若者たちの未来を奪ったことに憤りを感じた」と振り返る。 SNSへの書き込みに対し、支援者よりも悪意の手が先に伸びた末に起きた事件だったと伊藤さんは言う。死にたいという気持ちをSNSに書き込む人が多くいることが社会で広く認識されるきっかけとなり、国やネット事業者の対策も進んだ。 SNSなどで自殺について検索すると、支援情報が表示されるようになった。行政の相談窓口は、電話だけでなくLINEなどSNSからも相談できるようになった。国も電話やSNSの相談事業に補助金を出す事業を始めた。 一方で、自殺についてSNSに書いた人が巻き込まれる事件が後を絶たない。福島・山形両県警に自殺幇助(ほうじょ)容疑などで逮捕された男はこれまでに、10~20代の男女4人の自殺を手助けしたなどとして起訴されている。 昨年の小中高生の自殺件数は…【はじめるなら今】記事読み放題のスタンダードコース1カ月間無料+さらに5カ月間月額200円!詳しくはこちらこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ6月28日 (土)座間9人殺害 死刑執行生活保護引き下げ「違法」和歌山のパンダ4頭、中国返還6月27日 (金)定期預金金利の競争激化メタの著作権侵害認めず触ると危険な植物 大学で自生6月26日 (木)フジ取締役選任、会社案可決日本郵便の事業許可取り消しフリーランスに無償で講師役6月25日 (水)イスラエル・イラン 停戦合意丸亀製麺 「休憩時間」に労働UFOキャッチャー進化40年トップニューストップページへ「政治的」だった生活保護の削減、最高裁も否定 対応迫られる厚労省6:00懸念されるイスラエルの「斬首作戦」 実行されればイランは無秩序化5:00米最高裁、大統領令を差し止める下級審の権限縮小 トランプ氏は歓迎5:00座間9人殺害とSNS、何が問われているのか SOS気付ける社会に6:00EU、ウナギの国際取引規制を提案 全種が対象、日本の輸入に影響も2:00アマゾン創業者ベゾス氏、70億円超の結婚式 「富の誇示」批判も20:00