Windows 11は本当に速い?MicrosoftがWindows 10の「2〜3倍高速」と疑惑の主張

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Microsoftは、ブログ記事「Stay secure with Windows 11, Copilot+ PCs and Windows 365 before support ends for Windows 10」を公開し、Windows 11がWindows 10に比べて最大2〜3倍高速だと主張しています。2024年11月にベンチマークツール「Geekbench 6」を用いてWindows 10とWindows 11の比較を行い、その結果を根拠とした主張となっています。しかし、Windows 10は最大9年前の古いCPUを搭載したPCでテストされた一方、Windows 11は最新世代(第12・13世代)のIntel搭載機を使用していることから思わぬ批判を招いているようです(Tom's Hardware)。Windows 11 PC は Windows 10 PC よりも最大 2.3 倍高速です2024 年 12 月に Microsoft が Geekbench 6 Multi-core スコアを使用して実施した、第 6 世代、第 8 世代、および第 10 世代のインテル Core プロセッサを搭載した Windows 10 PC を、第 12 世代および第 13 世代のインテル Core プロセッサを搭載した Windows 11 PC と比較したテストに基づきます。パフォーマンスは、デバイス、設定、使用方法、その他の要素によって大きく異なります。そもそもGeekbench 6はCPUのマルチコア性能を測るもので、OSの影響は限定的です。またAMD搭載PCは対象外など、テストの対象となっているプラットフォームもIntel製品のみで構成されています。実質的にはこのテストは「Windows 11が速い」のではなく、「新しいPCが速い」と言うべき内容となっているのです。セキュリティの向上は事実だが…MicrosoftはWindows 11のメリットとしてパフォーマンスだけではなく、セキュリティ面の改良もあるとしています。TPM 2.0やSmart App Controlの導入により、セキュリティインシデントが62%減少したとのことで、このことは事実だと思われますが、これも新旧ハードウェアの違いを無視しては評価できないとの見方もあります。Microsoftは先日、Windows 10個人ユーザー向けの拡張セキュリティアップデート(ESU)を条件つきながら1年間無償で提供することを発表しました。Windows 11の「最大2〜3倍速い」という数字は魅了的ですが、OSの本当の実力を見極めるためには、公平な条件下での検証や実使用環境でのパフォーマンス比較が必要だといえそうです。