毎日新聞 2025/2/27 07:00(最終更新 2/27 07:00) 有料記事 1697文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷華やかな装飾が施された仏「エラール」社製のピアノ=東京都港区の迎賓館赤坂離宮で2025年2月13日午後6時21分、内田帆ノ佳撮影 海外からの賓客をもてなす迎賓館赤坂離宮(東京都港区)に、国内に数台しかないと言われる「幻のピアノ」がある。外交の舞台となる華やかな空間で6年前に始まった演奏会は、抽選倍率が10倍を超えることもある人気イベントに。長く使われずにいたピアノの活用を推進したのは、ある政治家だった。かつては皇族が愛用、菊花紋の特注品 このピアノは仏「エラール」社の1906年製で、天皇家の印である菊花紋章の装飾が描かれた特注品だ。香淳皇后が皇太子妃時代に愛用され、戦後に一時皇居に移されると、ほかの皇族方にも親しまれたという。 エラールは、かつてフランスを代表するピアノメーカーだった。18世紀後半に製造を始め、連打を可能にする「ダブル・エスケープメント」構造を初めて導入。マリー・アントワネット王妃に献上されたほか、ショパンやリスト、ベートーベンら、名だたる作曲家に重宝された。 しかし、戦後に他社と合併し、工場を閉鎖。現在は製造されておらず、日本では赤坂離宮やサントリーホール(港区)、新潟県三条市など数カ所にしか現存しないとされる。「羽衣の間」に響く典雅な調べ 2月中旬、エラール・ピアノを見ようと記者が赤坂離宮を訪れると、2階の「羽衣の間」からうっとりするような調べが聞こえてきた。 文筆家でもあるピアニスト、青柳(あおやぎ)いづみこさん(74)が演奏する「ノクターン」などに約70人が聴き入っていた。 まず目に飛び込むのがクリスタルガラスを中心に約7000個のパーツからなるシャンデリアだ。謡曲「羽衣」を題材にした天井画も見える。 壁には琵琶や鼓のモチーフが組み合わされた金色のレリーフが施され、絢爛(けんらん)豪華な室内に圧倒される。 白を基調としたエラール・ピアノは側面に花模様が描かれ、温かな雰囲気。修復を経たピアノの音色はクリアかつ豊かで、会場はしっとりとした響きに包まれた。 演奏会はこの日が56回目。青柳さんは「まずは『羽衣の間』にいる幸せを感じ、日常生活を忘れて典雅な気分に浸ってほしい」と話す。「開かずの扉」通年公開に踏み切った重鎮 ピアノが「日の目」を見るようになった経緯には何があったのだろうか。 赤…この記事は有料記事です。残り792文字(全文1697文字)あわせて読みたいAdvertisementこの記事の筆者すべて見る現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>