「欧州標準戦車プロジェクト」のリスクヘッジ? 事実上の“レオパルト3”を考え始めたドイツの魂胆とは | 乗りものニュース 2025.02.25月刊PANZER編集部tags: ドイツ軍, フランス軍, ミリタリー, ルクレール, レオパルト2, 戦車, 技術, 海外, 軍用車両ドイツとフランスが共同して次世代戦車の開発を進めるなか、ドイツ軍が自国の3社へ対し、レオパルト2の近代化改修にかかる技術研究を委託しました。次世代戦車までの“つなぎ”としたいようですが、新技術モリモリの別仕様にも見えます。ドイツ・フランスで次世代の欧州標準主力戦車を開発中 ドイツ連邦軍装備・情報技術・インサービスサポート局(BAAINBw)が2025年2月5日、欧州オンライン調達プラットフォーム(TED)で、「レオパルト2」戦車の近代化改修「ブリッジソリューション」の内容を明らかにしました。KNDSドイッチェランド、ラインメタル、ヘンゾルトの3社に対し、「レオパルト2」近代化改修に関する技術研究の委託を公表したのです。拡大画像MGCS運用のコンセプトイメージ。様々な機能を持った車両が連携して行動することを示している(画像:KNDS) すでにドイツとフランスは共同で、2017(平成29)年から次世代の欧州標準主力戦車を目指す「MGCS」開発プロジェクトを進めています。MGCSとは「Main Ground Combat System(主力地上戦闘システム)」の略で、量産開始は2045年の予定ですが、ロシア・ウクライナ戦争などの影響による国際情勢の緊迫化によって「レオパルト2」の近代化改修は、MGCS完成までの「橋渡し」(ブリッジソリューション)という位置づけになっています。 主な研究項目は、「レオパルト2」より強力なエンジン、数種類の130mm砲弾、射撃管制システム、新しい防御システム、自動戦闘マネジメントシステムとされています。この中でまず注目されるのが130mm砲弾です。ロシアの新型主力戦車T-14「アルマータ」に対抗するには、従来の120mm砲では能力不足と見なされています。 ただ、この点移管に関してドイツとフランスでは推挙する主砲が異なります。MGCSの主砲について、ドイツはラインメタル製130mm砲を、一方のフランスはKNDSフランスが開発した140mm砲を推しています。 どちらを選択するかというのは単なる技術的な問題というだけでなく、政治経済的なファクターも絡んでいるため協議は不調であり、現状では両方を完成させ比較するという妥協案で結論は先送りにされています。とはいえ、口径を130mmなのか、はたまた140mmにするのかという問題は将来のNATO(北大西洋条約機構)戦車砲弾の標準化に関わります。砲弾の持続的な受注をどちらが得られるかという国益に直結する問題なので、解決は容易ではないでしょう。【次ページ】砲身に新・防御システムの研究 ドイツの思惑は世界最強!? レオパルト2×ルクレール=「次世代欧州標準主力戦車」(写真)いざ「EXPO 2025 大阪・関西万博」 阪神高速はどんな姿で迎えるのか?いいね「日本最長の路線バス」さらに延長! 奈良交通「大仏新宮線」特別運行 所要時間スッゲー!!!活用法が明らかに! 京都丹後鉄道へ移籍の「キハ85系」 JR西日本で現車講習も実施新幹線チャイム「AMBITIOUS JAPAN!」7月20日に終了 20年の歴史にいよいよ幕どうしてこんなに地味なんだろう「JR草津線」 国鉄型も静かに消えた京都の近郊線 実は“134歳”小田急バス長大路線「渋谷~調布」大幅縮小へ 世田谷通り都区内から小田急バスほぼ消えるもっと見るこちらの機能は会員登録すると利用できます。新規会員登録(無料)ログインこちらの機能は有料会員限定の機能になります。クレジット決済なら、2週間無料!2週間無料プレミアム会員登録