四川は、まずきざむ 香りよし塩よしの青菜炒めに「これだけ?」の技

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朝日新聞連載FOOD発見記事有料記事長沢美津子2025年2月28日 11時00分青菜鉢=島村温子撮影 野菜の食べ方がなんとなくマンネリ、あるいは自分の料理にどこか納得いかない、という方へ。東京・浅草で四川料理店を開く荻野亮平さんに、中国各地で覚えた野菜料理から、おすすめを教わります。材料も手順も「これだけ?」というシンプルさで、知っている冬野菜の違う魅力が味わえます。野菜の水分でシャキッともしっとりも 小松菜で2品。スーパーで買ったひと袋(約300g)を使って、四川料理の「青菜鉢(チンツァイボー)(きざみ青菜炒め)」と、上海料理の「菜飯(ツァイファン)」を作る。記事の後半で、「青菜鉢」と「菜飯」の詳しいレシピを紹介しています。これで小松菜約300g=島村温子撮影 「青菜鉢」は塩味の炒めものだ。四川ではチンゲンサイ、アスパラ菜、つぼみ菜などを使い、軸も葉も細かくきざむことで、食べ心地が軽くなる。小松菜のクセのない味と食感にもよく合う。 「四川で野菜をきざんで炒める調理法は一般的。漬物をきざんでひき肉と合わせるのも人気です」と荻野さん。 使う油は少量で、味付けは塩だけ。ただし、おいしさを作るポイントが二つある。 ひとつがたっぷりの香り。四川には特産で風味のいい菜種油があるが、今回はゴマ油を使った。粗みじんのニンニクを弱火でゆっくり温めて、香りを立たせていく。 もうひとつが、塩を加えるタイミングで、小松菜をフライパンに入れたらすぐ塩をふる。出てくる水分が蒸気になるのを利用することで、熱が全体に回って、できあがりはしっとり。冷めてもおいしく食べられる。 「強い火力を使わず、いつものフライパンで作りやすい料理だと思います」 もう一品の「菜飯」は、肉のうまみを加えて炊いたご飯を、炒めた青菜と合わせてある。チャーハンのような、混ぜご飯のような味わいで、小松菜の緑とかすかな苦みがアクセントになっている。 上海では小さな青梗菜のような鶏毛菜(ジーマオツァイ)と干し肉、油はラードで作るレシピを、小松菜とサラミに置き換えた。ご飯はサラミをのせて炊くだけなのに、塩気と脂、くんせいの香りがつくことで、味に奥行きが生まれる。サラミをベーコンに変えてもいい。 荻野さんは、レストランの味は香りやうまみを重ねて驚きを呼ぶもの、家の味はシンプルで安心できるもの、と分けて考えている。「つける塩味も、家なら少し薄く感じるくらいが飽きがきません」教える人 荻野亮平さん(四川料理巴蜀)=島村温子撮影 おぎの・りょうへい 1978年大阪生まれ。東京・浅草「四川料理 巴蜀(はしょく)」店主。この一年は信州大学に社会人大学院生として通い、四川の唐辛子の漬物の発酵と辛みについての研究論文を書いた。■青菜鉢(きざみ青菜炒め) 【材料・2人前】 小松菜200g、ニンニクの粗みじん切り・ゴマ油各小さじ1、塩ふたつまみ 【作り方】①小松菜は幅1㎝に切る。ニンニクは粗みじんに切る。小松菜は軸からきざむ=島村温子撮影②フライパンにゴマ油とニンニ…この記事を書いた人長沢美津子くらし報道部|食担当・書評委員専門・関心分野食と社会、料理、生活文化関連ニュースこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ2月28日 (金)大船渡の山林火災 1人遺体出生数は過去最少 2024年セブン創業家が買収を断念2月27日 (木)国民民主、与党案を拒否兵庫維新、県議2人を処分「ヘイト本」は置かなかった2月26日 (水)高校授業料の無償化に合意ウクライナ戦闘終結決議採択「進研ゼミ」生成AIを搭載へ2月25日 (火)ドイツで右翼躍進、第2党に立憲民主、「埋没」に危機感陥没事故後、各地で不審電話トップニューストップページへAI法案を閣議決定 国による事業者への調査可能に 重大事案発生時9:32米価、2月もまた上昇 備蓄米の放出表明後も高騰止まらず9:17日経平均、一時1100円安 米追加関税への懸念で、半導体株下落10:52トランプ氏、対中関税「更に10%」表明 カナダ・メキシコは25%3:57埼玉県議、時間超過で質問取り消し 「計測ミス」→翌日答弁から再開10:04高校を1週間でやめた泉谷しげるさん 漫画家をめざした日々6:00