毎日新聞 2025/2/22 07:00(最終更新 2/22 07:00) 有料記事 3510文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷教室=斎藤文太郎撮影 高校無償化は保護者負担の軽減につながる一方、教育の質の向上につながるかどうかという観点では意見が分かれている。 無償化によって進学先の選択肢が広がれば、公立、私立の間で生徒を確保するために切磋琢磨(せっさたくま)しあえるという論調に対し、慶応大の赤林英夫教授(教育経済学)は「競争の条件を整えるための議論が深まっていない」とし、私立を含む無償化の導入に警鐘を鳴らす。【聞き手・斎藤文太郎】 高校無償化は経済的な事情で希望通りに進学できない子どもに道を開く可能性がある一方で、逆に格差を助長したり、公立の定員割れを招くなどの懸念もあります。 どのように制度設計するのが望ましいのか、有識者に聞きました。日本大の末冨芳教授のインタビューは以下です。 大阪、東京で所得制限なき私学無償化 公立への影響、地域格差助長も 後日、全国高校PTA連合会前会長の山田博章さんのインタビューも掲載する予定です。政治の道具になっている ――無償化に対する意見を聞かせてください。 ◆無償化には公立から私立への急激な生徒のシフトというゆがみを生む可能性があると考えている。公立と私立が同じ条件で競争できるという状況が必要だ。それが整わなければ、全面的無償化には賛成できない。 無償化もそうだが、教育政策の目標が全ての子どもが将来の可能性を広げ、人生における選択肢を増やし、人生におけるウェルビーイング、つまり経済的な自立や豊かさにつなげることである、という点は多くの人が納得するだろう。 教育におけるチャンスを広げること、教育の質を上げることが重要で、無償化もその観点から考える必要がある。 もちろん、政治的な意義として、高齢者から現役世代への配分の移転によって少子化対策につなげるというアピールもあると思う。 金を配れば困る人はおらず、現役世代からの支持も得やすいだろう。もちろん若年層や現役世代への支援は重要だと考えているが、問題は、そこばかりが強調され、政治の道具になっているということだ。 ――教育機会の均等の観点から見た場合、これまでの議論の問題点は。 ◆機会均等の確保は「今までその機会がなかった人に機会を与える」ということだ。 その意味で、私立に進学希望の子がいる低・中所得世帯向けに支援金額を上乗せすれば私立に行ける生徒は増えるので、機会は広がる。そこは賛成だ。 しかし、高所得世帯は以前から私立に行こうと思えば行けるため、機会は既にある。所得制限の撤廃は、機会均等の拡大には基本的にはならないと思う。さらに、例え…この記事は有料記事です。残り2455文字(全文3510文字)あわせて読みたいAdvertisementこの記事の筆者すべて見る現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>