毎日新聞 2025/6/6 06:15(最終更新 6/6 06:15) 1314文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷ブルーシートに覆われ、閉鎖されたままの白岡市役所=同市で2025年6月2日、萩原佳孝撮影写真一覧 埼玉県白岡市役所で起きた大規模な火災から6日で1カ月となる。庁舎は閉鎖されたままで、市役所業務は隣接の市有施設で行われている。市は仮庁舎の確保を急ぐ一方、燃えた庁舎の復旧・再開を目指すが、「最短でも3年」とされる時間と巨額の費用が必要で、前例のない事態への対応に苦慮している。 火災は5月6日深夜に発生し、4階建て庁舎1階の4割近くにあたる約800平方メートルを焼いた。全館にすすが積もり、電気や空調などの設備も損傷して使えない状態だ。Advertisement 2016年に熊本市役所10階の一部約300平方メートルが電気の延長コードの断線が原因で焼けた例などはあるが、元東京消防庁麻布消防署長で公益財団法人「市民防災研究所」の坂口隆夫理事は「官公署の火災でこれほど大規模な被害は、ほとんど聞いたことがない」と話す。 復旧には、がれきの撤去に始まり、建物の損傷程度を確認する調査、修繕工事、庁内のクリーニング、設備や備品の更新などが必要となる。がれき撤去と被害調査には6月末から着手する予定だが、1~2カ月程度かかる見通し。大規模な修繕工事は避けられない見通しで、市幹部は「専門業者の見立てでは、工事完了に最短でも3年はかかる」と話す。仮庁舎確保も難航火災で焼けた白岡市役所市民課の執務室=同市で2025年5月11日午後1時37分、萩原佳孝撮影写真一覧 市は、隣接の生涯学習センターと保健福祉総合センターに間借りして、5月13日から主要な業務を再開した。臨時窓口を開設し、大きなトラブルは起きていないとしている。ただ、200人以上の職員が働き続けるには間借りでは無理があり、市は「できるだけ早く仮庁舎を確保したい」とする。 プレハブ庁舎の建設のほか、閉校した市立大山小学校など市有施設の活用も検討しているが、費用面や市民の利便性など一長一短があり、まだ結論が出ていない。11日から中央公民館を借りて市議会を開き、関連の予算案を提出したい考えだ。修繕費見通せず 庁舎再開までにかかる巨額の費用をどう捻出するかが最大の課題だ。起債や国の交付金、火災保険金などで賄う予定だが、がれき撤去と処理だけで約6700万円かかるほか、損傷調査にも500万円程度が必要。修繕工事費用などは今のところ見通せない。仮庁舎確保にも相当額が必要となる。 市はクラウドファンディングや企業版ふるさと納税での寄付を呼びかけている。「検証必要」白岡市役所の火災現場を視察する大野元裕知事(右から4人目)=同市で2025年5月11日午後1時33分、萩原佳孝撮影写真一覧 火災は1階執務室の電気系統がショートして発火した可能性が高いとみられており、埼玉東部消防組合が原因の究明を進めている。 同組合は、管内市町の庁舎や総合支所などを対象に特別査察も実施中だ。消防用設備や防火管理態勢、避難経路の確認などを重点的に行い、一部庁舎では「階段に物が置かれている」といった指摘がされた。近隣市町は、たこ足配線やコンセントのほこりのチェック、書類の整理など、庁舎内の点検に追われている。 市民防災研究所の坂口理事は「なぜ初期消火ができず、これだけ被害が拡大してしまったのか、防火管理態勢の検証が再発防止には欠かせない。一般の官公署は高層階などを除くとスプリンクラーの設置が義務づけられていないが、市民生活にこれだけ大きな影響が出ることを考えると、今後、設置の検討も必要ではないか」と話している。【萩原佳孝】あわせて読みたいAdvertisement現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>