小林晴香2025年7月6日 20時30分晋川賢也さん(左)と兄の尚人さん=晋川さん提供 災害関連死を含め300人以上が犠牲になった西日本豪雨から7年がたった。最も多い153人の死者がでた広島県では6日、各地で追悼の集いがあり、警察官の兄を亡くした晋川(しんかわ)賢也さん(31)も手を合わせて犠牲者をしのんだ。 2018年7月6日夜、兄の尚人さん(当時28)は同僚の警察官と車で帰宅中に、広島市安芸区矢野町で土砂災害に遭った。目撃者によると、2人は周りの車にいた人たちに避難を促し、7人の命を助けたが、別の土砂崩れに巻き込まれて死亡した。 4歳違いの兄はいつも明るく、後ろ向きなことを言わない優しい人だった。幼い頃からあこがれていた兄の死を知ったときは、「頭が真っ白になり、何も信じられなかった」。 昨年の七回忌。遺影を見ていて、兄の言葉をふと思い出した。「自分の人生じゃけ、しっかり決めていきんさいよ」。兄が使命をまっとうした警察官にもう一度挑戦したい、との思いがわき上がった。 新卒で岡山県警に入ったが、けがを理由にすぐに辞めていた。今春、会社員生活に区切りをつけ、兄がいた広島県警に入った。 7年たつ今も、大雨警報がでると兄を失った悲しみが募る。だが兄が生きていたら、「警察は厳しい仕事だけど、必ず人の役に立つ仕事。頑張って」と応援してくれるはず。交番勤務の警察官として地域に根ざし、災害の犠牲を少しでも減らしたいと考えている。 「兄の死を無駄にせず、平時から防災の大切さを伝えられる警察官になりたい」。兄が亡くなった現場で誓った。【はじめるなら今】記事読み放題のスタンダードコース1カ月間無料+さらに5カ月間月額200円!詳しくはこちらこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ7月6日 (日)自公、過半数は微妙 序盤情勢欧州で徴兵制の復活 広がる通知表、学年末のみを検討へ7月5日 (土)英ダガー賞に王谷晶さん広がる退職代行、実は違法?悪石島の13人、島外避難7月4日 (金)参院選スタート在沖米軍が沖縄県庁訪れ謝罪富士山吉田ルート、山開き7月3日 (木)参院選、きょう公示鹿児島・トカラ 群発地震続くダライ・ラマ 輪廻転生存続へトップニューストップページへ米テキサスの洪水、死者51人に キャンプ中の少女27人行方不明17:39国民民主・玉木代表「候補者擁立で混乱。ここからしっかり反転攻勢」17:00フジテレビが検証番組、中居氏問題「場当たり的対応」 日枝氏は出ず13:15小1で脳腫瘍、ムスッとした思春期 25歳で気づいた「話す」意味17:00量子の世界を「体感」できる演奏会 量子力学100年で学会が開催16:00母の背中の傷で初めて知った被爆 広島から長崎へ避難し「二重被爆」11:01