3日に死去した長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督=2018年3月撮影、読売新聞社提供 「ミスタープロ野球」と呼ばれ、国民的な人気を誇ったプロ野球・巨人の名選手で巨人監督やアテネ・オリンピック日本代表監督を務めた長嶋茂雄さんが3日、89歳で肺炎のため亡くなった。 巨人の阿部慎之助監督はZOZOマリンスタジアムで取材に応じ、長嶋さんへの思いを語った。 阿部監督の主な一問一答は以下の通り。【川村咲平】「良い伝統を継承する」 ――長嶋さんの訃報に触れて。 ◆僕が入団して1年間、我慢して使っていただいた。僕をここまでにしていただいた方。朝、とても残念な報告でしたね。Advertisement ――どのような存在だった。 ◆神様っていうのか分からないですけど、そのような存在でしたし、誰もが認める野球人だったんじゃないかなと思います。その一言に尽きますね。 ――一番の思い出は。 ◆監督になってから何度も球場に足を運んで激励していただいたことはすごく心強かったですし、もちろんありがたかったです。 すごく気にかけていただいているんだなと。今となっては大感謝ですね。 ――印象に残った言葉は。 ◆(東京)ドームにお越しの時はいつもおしゃれなので、僕が『おしゃれですね』っていうと大笑いしてくれて。そこが最近ではすごく印象に残っていますね。 ――この先のシーズンでどのような戦いを見せたいか。 ◆とにかく僕らは勝って、良い報告ができるようにするだけだと思いますし、長嶋さんは「ジャイアンツは永久に不滅」と言っていましたけど、そうなれるように僕らがしっかりと素晴らしいものを継承してやっていきたいなと思います。 ――最後に会ったときのやり取りは。 ◆「絶対勝つんだ!」みたいな話をいつもおっしゃってくれました。 そういう熱い気持ちを僕らに注入し、支えていただいた。だからこそ、僕らも熱い気持ちを持ってやってくれと若い選手に言いましたし、そういう良い伝統を継承していきたい。 ――1年目で起用してもらった時の気持ちは。 ◆本当に我慢をしていただいて、ここまでしていただいたんでね。本当に感謝しかないです。 こういう(監督の)立場になって、我慢だったり辛抱だったりっていうのが、すごく大変だったろうなというのも感じますし。そのおかげで僕があるっていうのは改めて感じさせていただいたので。 本当に感謝しかないですね。 ――長嶋さんからの教えで大事にしている部分は。 ◆あまり難しいことは言われなかったんですけど。得意の「パチンと打て!」とかね。そういうのがやっぱりすごく印象に残っていて。 プライベートでも、脳梗塞(こうそく)から復帰してすぐだったかな。食事に連れていってくれて、すごく気にかけていただいた。本当にありがたかったかなと思います。 その時は僕と同じくらいの量の肉を食べていたので、すごいなと。 ――指導者としての教えは。 ◆うーん……。そういうのはあんまり話せなかったですね。