2025.05.31乗りものニュース編集部tags: アメリカ軍, ミリタリー, 偵察機, 攻撃機, 航空, 軍用機本当のことさ、機体名が某アニメと同じ。長大な航続距離が魅力の機体か? アメリカ国防総省は2025年5月27日、ジェネラル・アトミックス・エアロノーティカル・システムズ(GA-ASI)と、ハイブリッド電動推進ダクテッドファン型の次世代情報・監視・偵察・攻撃無人航空システムの開発契約を締結したと発表しました。拡大画像GA-ASIが以前公開した全翼型無人機のイメージ(画像:GA-ASI) この機体は、ステルス性と超長時間の滞空能力を備えた、アメリカ空軍向けの全翼型無人偵察・攻撃機として開発されるもので、空軍では「ゴースト(GHOST)」の名称で呼ばれています。 現時点では、具体的な運用目的などは明らかにされていませんが、アメリカ国内の一部報道によれば、MQ-9「リーパー」と同等のサイズ・重量でありながら、航続時間を3倍に伸ばす可能性を持つ新たなコンセプトの機体とされています。 MQ-9の最大飛行時間は約27時間とされていますが、太平洋地域のように拠点が広く分散するエリアでは、運用に限界があります。このような「距離の壁(tyranny of distance)」を克服するため、空軍はより長距離の偵察任務に対応できる無人機の導入を目指していると見られます。 その点で「ゴースト」は、機体内の内燃機関で発電し、その電力でモーターを駆動して推力を得る「ハイブリッド電動ダクテッドファンエンジン」を採用しています。これにより、燃料消費を抑えつつ、航続距離の延長が可能です。また、発電された電力の一部をバッテリーに蓄えることで、必要に応じて電動モーターのみでの静音飛行も可能となり、脅威環境下での運用に適していると考えられます。 なお、開発及び機体の試験はカリフォルニア州パウエイで行われ、2028年8月までに完了する予定です。 ちなみに、「ゴースト」という機体名はテレビアニメなどで展開している『マクロス』シリーズに登場する無人機の名称でもありますが、現実にも同様の名前の機体が登場しそうです。【画像】こんな感じになる? GA-ASIが公開したステルス無人機のイメージ