「地獄」だった激戦地・伊江島 遺物や生存者が語る「沖縄戦の縮図」

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朝日新聞記事有料記事竹花徹朗2025年6月8日 10時00分 土とサビにまみれた鉄かぶと、欠けた小銭、ひしゃげた箱……。 昨年8月、「沖縄戦の縮図」ともいわれる激戦地・伊江島で、戦没者とみられる複数の遺骨と遺品、193点が発見された。土中から発見された亀裂が入った鉄かぶと。サビや土に覆われ、時の流れを感じさせる=2025年5月13日、沖縄県伊江村、竹花徹朗撮影 遺品を管理する沖縄県伊江村教育委員会によると、同島で戦後2年間、木の上に隠れて生き延びた2人の日本兵の実話を元にした映画「木の上の軍隊」の撮影のために穴を掘ったところ発見されたという。 同島は沖縄本島北部の本部港からフェリーで約30分。1945年4月に始まった本格的な戦闘を前に、島民約7千人の半数近い約3千人が県内外に疎開したが、上陸した米軍と日本軍の激しい戦闘により日本側は島民約1500人を含む4700人余りが犠牲になった。「沖縄美ら海水族館」がある沖縄本島北部の本部町を出発したフェリーから望む伊江島。本土からの修学旅行生の姿もあった=2025年5月13日、沖縄・伊江島沖、竹花徹朗撮影 平地が広く、好立地であることから日米両国から飛行場建設地として重要視され、結果として激しい戦闘につながったとされる。 村教委の玉栄飛道(たかみち)・主査(40)は「戦後80年も経って見つかったことに驚いています。当時を知る世代が少なくなっているからこそ歴史から学び、思いをはせることが平和につながるのでは」と話す。遺骨などとともに発見された欠けた小銭=2025年5月13日、沖縄県伊江村、竹花徹朗撮影セッケンを入れるためとみられる箱=2025年5月13日、沖縄県伊江村、竹花徹朗撮影伊江島で見つかった骨など沖縄で発見された遺骨が安置されている戦没者遺骨仮安置室=2025年5月12日、沖縄・平和祈念公園、竹花徹朗撮影              ◆ その激しい戦闘を生き延び、体験を語り継ぐ男性がいる。 同島在住の内間亀吉さん(87)。当時7歳だったが、多くの親族を失ったつらい記憶や戦後間もない頃の「地獄のような」生活を鮮明に覚えているという。沖縄戦当時7才だった内間亀吉さん(87)。戦時中、島内で親族25人と避難していたが、生き残ったのは13人だったという=2025年5月13日、沖縄県伊江村、竹花徹朗撮影 1945年4月21日夕方…戦後80年第2次世界大戦では、日本人だけでも300万人以上が犠牲になったと言われています。戦後80年となる今年、あの時代を振り返る意義とは何か。全国各地のニュースをまとめています。[もっと見る]関連ニュースこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ6月8日 (日)新米価格 高止まりの可能性も一般人のカニ大量捕獲 問題に原子核はアーモンド形 新理論6月7日 (土)東電旧経営陣の責任認めずトランプ氏とマスク氏、決裂給食のウズラ卵で窒息死 提訴6月6日 (金)郵便トラック許可取り消しへ死者の8割「生活圏内」で発見任天堂がSwitch2発売6月5日 (木)李在明氏、韓国大統領に就任出生数、初めて70万人割れ朝食抜くとおなかぽっこり?トップニューストップページへマスク氏は「深刻な代償払う」と警告 トランプ氏、民主党支援を牽制8:40「あの頃のお母さんに戻れてる?」遺族が広げる笑いのグリーフケア6:00PTA負担減らしたが、役員は激務に 行き着いた組織からの「解放」10:00アジア安全保障会議で見えた米欧の亀裂 識者「日本外交にも影響」10:00米国のトップ研究者よ、我が校へ 国内大学「報酬上限なし」の厚遇も18:00米兵の子、放っておけなかった父 平野レミさんを育てた終戦後の食卓7:30