市長がPTA会長就任「法的問題ない」議会「社会通念上避けるもの」

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西崎啓太朗2025年6月7日 9時00分大阪府門真市役所=2025年5月9日、西崎啓太朗撮影 大阪府門真市の宮本一孝市長が今年度、自身の子どもが通う小学校のPTA会長に就任した。市長とPTA会長の兼務を禁じる法令はないが、市議会の各会派が「市民に対する公平性」への懸念を示し、行政のトップとして「市民の信頼性失墜につながらないように努めることを求める」との要望書を出している。 宮本市長によると、PTA会長への就任を頼まれたのは昨年11月。複数の保護者に打診してPTA役員を決めている学校内の委員会からの依頼だったという。市教育委員会と市秘書課に法的に問題がないことを確認し、「他に引き受ける人がいたら、その人を優先してほしい」とした上で、応じる意向を伝えたという。 取材に「法的に問題はなく、子どもが通う小学校を良くしようという思いで引き受けている」と話し、公務とも両立できるとした。 総務省によると、地方自治法には自治体の首長がPTA会長を兼ねることを禁じる規定はない。 一方で門真市議会は5月、市長のPTA会長への就任は「利益相反が生じることも考えられることから社会通念上避けるもの」「問題が生じた場合には自ら説明責任を果たすことを求める」などとする当時の池田治子議長名の要望書を市長に渡した。 池田氏は取材に、各会派から懸念が上がったため、議論を重ねて市議会の総意で要望に至ったとする。すでに就任したPTA会長の退任は求めないが、「政治家として市民に疑念を抱かせるようなことはしてはいけないのでは」と話した。 各地のPTAを取材してきたフリーライターの大塚玲子さんは「校長にとって市長は、力関係が自分より明らかに上。校長は何か要求されれば、のまざるを得なくなってしまうのではないかとの懸念がある」と話す。 ただ、地方議員が「学校現場を詳しく知りたい」との動機でPTA会長になる例はあるという。 千葉工業大の福嶋尚子准教授(教育行政学)は「首長がPTA会長になっても何か権限が増えるわけではない」と話す。一方で、「自身の子どもが通っている学校だけ教育を手厚くしないかなど、住民からはより厳しい目が向けられるだろう」と指摘している。この記事を書いた人西崎啓太朗ネットワーク報道本部|大阪駐在専門・関心分野移民、難民、宗教、災害、中東地域こんな特集も教育情報(PR)注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ6月7日 (土)東電旧経営陣の責任認めずトランプ氏とマスク氏、決裂給食のウズラ卵で窒息死 提訴6月6日 (金)郵便トラック許可取り消しへ死者の8割「生活圏内」で発見任天堂がSwitch2発売6月5日 (木)李在明氏、韓国大統領に就任出生数、初めて70万人割れ朝食抜くとおなかぽっこり?6月4日 (水)長嶋茂雄さん死去 89歳ロシア、事実上の降伏を要求台風1号、まだ発生なしトップニューストップページへ「違法捜査」確定へ、上告断念を検討 大川原化工機冤罪事件1:00「中国人学生、問題ない」トランプ氏がビザ方針一転 政権内は警戒も5:00市長がPTA会長就任「法的問題ない」議会「社会通念上避けるもの」9:00将棋連盟に清水市代新会長誕生、背景に羽生九段 2011年に転機が23:07チャリで万博へ アクセスや駐輪システムは? 記者が実走、難所も8:30偽造文書23件、県職員40人「記憶ない」 災害復旧工事、調査進む6:30