毎日新聞 2025/7/8 07:15(最終更新 7/8 07:15) 1197文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷肥料をまく蔵城劉さん=松阪市嬉野川北町の県農業大学で2025年7月3日午前10時55分、長谷山寧音撮影 今月20日に迫った参院選の投開票。三重県内でさまざまな「課題」に向き合う人を訪ね、その取り組みや政治への思いなどについて聞いた。持続可能で環境に良い農業を 「関宿の歴史的景観とマッチした田園風景を守りたい」。農業と関わりのない家庭で育った三重県亀山市の若者が、農業に就くことを決意して県立農業大学校(松阪市)で米作りを学んでいる。養成科2年課程・水田作コース1年、蔵城劉(くらじょうみずち)さん(19)。耕作されなくなった農地に次々とソーラーパネルが設置される現状を危惧。政治に何を望むか尋ねると「農地を農地として使い、食料自給率100%を」と声を上げた。Advertisement 農家を志したのは、祖母の家庭菜園と近隣の水田管理を手伝うようになり、「農業は楽しい」と思ったのがきっかけだった。小学5年の時には早くも就農を決意。技術も経験もなく、教えてくれる人もいない自分に何ができるか考えた。 答えは「地域に弟子入り」することだった。まずは寄り合いに参加。高齢の農業者にまじって草刈りの日程や水の管理について話し合い、実際に参加した。田植えや稲刈りはもちろん、祭りでは一緒になってみこしをかついだ。休日も惜しんで耕作放棄地の除草を手伝った。 進学した県立四日市農芸高校では、四日市に工場がある御幸毛織から相談を受けて、廃材のウールを畑の土に混ぜて肥料にし、マイクロプラスチックを減らす活動をするなど「環境に良い農業」も学んだ。 こうした活動が実り、「後継者」として認められるようになった。地元の農家から「将来は田畑を頼みたい。一人前になるまで面倒見たる」「将来、15町歩の田んぼをやってほしい」など、ありがたい話も舞い込むようになったという。肥料をまく蔵城劉さん=松阪市嬉野川北町の県農業大学で2025年7月3日午前10時52分、長谷山寧音撮影 大学では節水型乾田直まき栽培の研究に取り組む。水を張らない状態の田んぼに種をまく栽培方法のことだ。「近年は梅雨が短くなっているので、水を供給しにくい状態が続いている。この方法なら水を減らすことでメタンの発生も抑えることができ、一石二鳥だと思った」。将来的には地域の農業で活用することも視野に入れ、試行錯誤を繰り返している。 全国を見渡すと、農業の現場は深刻な人材不足・若手不足に頭を痛めている。農林水産省のデータによると、2015年に175万7000人いた農業従事者が24年には111万4000人と大幅に減少。農業従事者の平均年齢は15年の67・1歳から24年には69・2歳まで高齢化した。新規就農者数も年々減っており、15年時点の6万5000人から24年には4万3500人に落ち込んでいる。 「国の補助制度がまだまだ不十分であること、そして農業はきついというイメージが若手不足につながっていると思う」と蔵城さん。「これからは持続可能で環境に良い農業でなければならない。まだ駆け出しだが、それを実現したい」と話し、炎天下の実習田で作業にいそしんでいる。【長谷山寧音】【時系列で見る】関連記事あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>