西川美和監督(右)と舞台あいさつに立った小八重葵美さん=広島市南区で2026年10月18日午後3時56分、宇城昇撮影 広島市出身の西川美和監督が戦争孤児をテーマに描いた新作映画「わたしの知らない子どもたち」が公開になった。身を守るため少年になりすまし、過酷な日々を生き抜く少女の役で主演した小八重葵美(こやえあみ)さん(13)は撮影に入る前に「戦争を深く知りたい」と広島を初めて訪れ、原爆資料館や原爆ドームを巡った。「映画を通じて戦争を『自分ごと』として捉えられるようになりました。同世代に見てほしい」と語る。 小八重さんが演じた少女「琴子」は東京大空襲で家族を失い、路上生活を強いられる。髪を切って少年を装い、同じ境遇の子たちと行動を共にしながら懸命に生きる--。Advertisement オーディションで選ばれたとき、小八重さんは小学5年生だった。出身は千葉県。「戦争について学ぶこともなく、遠い存在でした」。スタッフは子役たちと勉強会を重ねた。東京大空襲・戦災資料センターを見学し、映画の舞台である上野の町を巡り、戦争映画を一緒に鑑賞した。「わたしの知らない子どもたち」で主役の少女を演じた小八重葵美さん=広島市南区で2026年10月18日午後3時15分、宇城昇撮影 2024年4月に撮影が始まる前、小八重さんは自ら希望して広島へ。目の当たりにした原爆ドームや原爆資料館の展示に「こんなことがあったのか、と思いました。知らなかったことが、たくさん詰まっていました」と振り返る。 全国公開が始まって3日目の18日、小八重さんは西川監督と一緒に、広島市内の映画館で舞台あいさつに臨んだ。2年前の来訪時の思い出を語り、演じた「琴子」は好きな楽器を戦争で弾けなくなった設定だったことから「この映画は音楽にも注目してほしい」とアピールした。出演を機に「もっと身近な人を大切にしたいと思うようになりました。募金をしたり、電車で席を譲ったり」と話すと、客席から大きな拍手が送られた。【宇城昇】Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。関連記事【最新記事】