「現場なおざりだ」と農家憤り 課題山積のさなかの簗農相辞任

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コンバインで収穫した新米を軽トラックの荷台で積み込む農家=山形県鶴岡市で2026年9月1日午前10時56分、長南里香撮影 簗(やな)和生農相が「予算カット」発言などを受け、就任からわずか1カ月足らずで辞任した。コメ価格が大きく下落するなど農政の課題が山積するさなかでの司令塔交代に、全国有数のコメどころである山形県鶴岡市の農家からは「現場がなおざりだ」などと憤りと落胆の声が上がった。 辞任から一夜明けた15日、同市の庄内産直センターには、新米が続々と運び込まれていた。事務所に出入りする農家から「辞任は必然」「農政は何も進んでいない」などとあきれる声が相次いだ。Advertisement 2024年以降の「令和の米騒動」では、店頭のコメが品薄となり、価格が高騰した。政府は備蓄米を放出して収束を図ったが、今年は一転して「コメ余り」が起きた。 全農山形県本部が県内各農協に支払う2026年産米の概算金は前年比4割減と大幅に下落。各農協から生産者に支払う概算金はさらに減額提示されており、農家は先行きを見通せず切羽詰まった状況に置かれている。 簗氏の前任の農相だった鈴木憲和氏が9月に政府備蓄米の買い戻しを表明したが、庄内産直センターの小林隆範組合長は「(政府はその後)何も対策もせず、(問題は)解決もせず、議論が進んでいない」と憤る。 約6ヘクタールの田んぼで手掛けたコメを出荷している佐藤一晴さん(72)は「首相の任命責任問題だ」と話す。今年の自身の収穫量は平年並みだが、周囲の農家からは「予想より少ない」「(規格外で食用として販売できない)くず米が多い」との声も聞くという。 価格の大幅下落による減収の懸念も深刻で、「(令和の米騒動を経て)いまは農家が苦しんでいる。一刻も早く経営安定対策に取り組んで」と後任の農相に注文を付けた。【長南里香】Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。