宝塚歌劇団花組公演「エリザベート-愛と死の輪舞-」で黄泉の帝王トートを演じるトップスターの永久輝せあ=兵庫県宝塚市で2026年10月16日、梅田麻衣子撮影写真一覧 宝塚歌劇団花組公演「エリザベート―愛と死の輪舞(ロンド)―」(ミヒャエル・クンツェ脚本・歌詞、小池修一郎潤色・演出)が17日、兵庫県宝塚市の宝塚大劇場で開幕した。 19世紀末に実在したオーストリア・ハンガリー帝国の皇后エリザベートの生涯を描いたウィーン発のミュージカルで、1996年の雪組による初演から今年で30周年を迎える。8年ぶり11回目の上演となる劇団屈指の人気作品に、永久輝せあ、星空美咲を中心とした花組が挑む。Advertisement 「死」を人格化した黄泉(よみ)の帝王トート(永久輝)が、エリザベート(星空)の愛を求めてその生涯に寄り添い続け、彼女の死によって思いを遂げるという独創的なストーリー。 綱渡りに失敗して冥界に迷い込んだ少女エリザベートに心を射抜かれたトートは、命を奪わずに元の世界へ帰す。そして、その愛を得るために追い続けることを決意。エリザベートは若き皇帝フランツ・ヨーゼフ(聖乃あすか)に見初められて結婚するが、宮廷で待っていたのは皇后としての抑圧された生活だった――。 激動の社会情勢を背景に、皇后でありながら自由を求める姿、夫婦のすれ違い、嫁しゅうとめの確執などを、シルヴェスター・リーヴァイ氏の美しい音楽に乗せて展開していく。死者たちがよみがえり、物語に誘うプロローグから、一気に作品の世界観に引き込まれる。 トートを演じる永久輝は、クールなまなざしと妖しい美しさをたたえ、黄泉の帝王の貫禄十分。エリザベートの愛を求めて苦悩する心情を、繊細に表現した。エリザベート役の星空は、無邪気な少女時代から老齢期までを説得力を持って演じきった。自由を求めて生きることを誓って歌う「私だけに」では、澄んだ高音を響かせた。 フランツ役の聖乃は、皇帝らしいノーブルな雰囲気。妻を愛していながら、すれ違っていく切なさを歌声に込めた。狂言回しのルキーニを演じる極美慎は、暗殺者らしい不穏な空気をまとい、存在感を発揮。皇太子のルドルフは侑輝大弥と希波らいとの役替わり。皇太后ゾフィー役の美風舞良、エリザベートの父マックス役の一之瀬航季らが脇を固める。 「エリザベート」は11月22日まで。東京宝塚劇場では12月19日~2027年2月7日。【梅田麻衣子】Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。関連記事【最新記事】