大東隆行さんと親交のあったフジオフードグループ本社の代表取締役社長、藤尾政弘さん=同社提供 2013年12月、「餃子の王将」を全国展開する王将フードサービスの社長だった大東隆行さん(当時72歳)が射殺された事件で、京都地裁は16日、判決を言い渡す。強力なリーダーシップで会社の高成長を実現させた大東さん。「まだ2人で話したいことがあった」。生前の大東さんと親交のあった同業の経営者は今も急逝を惜しんでいる。 大みそかの午後3時、有馬温泉(神戸市)。「串家物語」をはじめ、飲食チェーンを運営するフジオフードグループ本社(大阪市北区)社長、藤尾政弘さん(71)は同じ時間、同じ場所で1年を締めくくっていた時期があった。大東さんと話をするためだ。 付き合いが始まったのは03年、有馬温泉のホテルで偶然出会ったのがきっかけだった。あいさつすると、サウナに誘われた。 当時の大東さんは王将フードサービスの社長に就いて4年目。就任間もない02年には創業以来初の赤字に転落し、会社の立て直しに奔走していた時期だった。 「今年はどうだった」「来年はどんな年にするんや」。サウナでは自然と仕事の話になった。年齢は一回り以上も大東さんが上。「安くてうまい」路線を主導し、自ら店舗を回って会社の事業を拡大させた業界の大先輩の言葉には、同じ飲食業に携わる身として共感できる部分が多かった。大東さんから「来年も来るんやったらここで会おうや」と誘ってもらい、サウナでの面会は年末の恒例行事になったという。…Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。