自覚なき「記者の惨事ストレス」とは 背景に「マッチョな組織文化」

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2026年10月15日 6時02分有料記事聞き手・島崎周天野馨南子さんら2件のコメント筑波大の松井豊名誉教授=東京都中央区、島崎周撮影 惨事を見聞きした人に表れるストレス反応は「惨事ストレス」と呼ばれる。災害時などに救援にあたる人たちに起こるものと考えられてきたが、報道機関で働く記者たちにも生じることが近年、指摘されている。記者が直面する惨事ストレスとはどんなものか。新聞社やテレビ局の記者らに調査をしてきた、筑波大の松井豊名誉教授(社会心理学)に聞いた。 ――惨事ストレスとは何でしょうか。 もともとは、消防士や自衛隊、警察といった災害救援者が「惨事」に直面した時に生じるストレス反応のことで、いわゆるトラウマ(心の傷)の一部分ととらえられます。でも災害救援者だけではなく、保育士や医師、ジャーナリストにも起こりうることがわかってきたので、私は災害救援者という主語を取り外して考えています。事件事故や災害を取材する記者たち自身が負うトラウマ(心の傷)の存在が近年、知られるようになり、リスクを減らすための取り組みが進んでいます。惨事に遭遇しトラウマを抱えた当事者にどう取材するかも課題です。取材相手を傷つけず、記者自身も傷つかないためには、何が必要なのでしょうか。秋の新聞週間(10月15~21日)に考える連載の3回目(全3回)です。 ――記者の惨事ストレスはどんなものですか。 惨事は、戦場や殺人事件などの現場だけではありません。性暴力や虐待の被害などもありえます。当事者の境遇が記者自身の体験と似ていたり、身近な人を思い出させたりすることも惨事ストレスになりえます。たとえば子どもがいる人は、子どもが犠牲になる事案に特にショックを受けやすい。地方紙などだと、被害者が知り合いだというケースもあります。事件や事故、災害など、記者はトラウマを抱える当事者に取材をすることが多くある。そんな当事者にどう取材をするべきか、記者たち自身もトラウマを負うリスクにはどう対策をすればいいのか、課題がある(写真はイメージ)=竹花徹朗撮影 さらに、悲惨な現場を間接的に見ている人にもストレス反応が起こります。例えば東日本大震災の時、ご遺体が映っている映像にぼかし加工をする編集作業をした人たち、ロシアによるウクライナ侵攻で通信社から送られてきた画像を見た人たちにも同じような反応が出たと聞きました。 ――記者の惨事ストレスに着目した理由は。衝撃的な取材・報道に携わった経験、8割以上 もともと消防士の惨事ストレ…【今ならキャンペーン価格】有料記事が2カ月間 月額100円で読み放題!詳しくはこちら宅配紙面の購読者なら、ダブルコース半年割がお得です。詳しくはこちらこの記事を書いた人島崎周東京社会部|調査報道担当専門・関心分野性暴力、性教育、被害と加害、宗教、人権関連トピック・ジャンルこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ10月15日 (木)簗農水相が辞表提出ロシアが日本の記者を拘束レタスの価格が平年の2倍超に10月14日 (水)高市首相、簗氏の進退に含み旧統一教会 最上位機関を新設ドジャース逆転負けで2連敗10月13日 (火)ノーベル経済学賞に米2氏小中学校の多目的トイレ不足新宿区で住宅地の民泊禁止へ10月12日 (月)サウジ空港攻撃 12人死亡マンジャロ用いた減量に警鐘EVの国内販売 2.5倍にトップニューストップページへ簗氏の選挙で「報酬もらい投票依頼の電話」 複数の元スタッフが証言20:37「異常分娩」の表現、心の負担に 政府は公的文書で使わぬ方向で調整5:00独自悲惨な事件事故の取材続け、記者に起きた異変 新聞社を訴えた理由6:00平均年収1千万でも不十分? 節約、公営スーパー…アメリカのリアル6:00登校渋り、下校後に泣き叫ぶ息子 母の「学歴至上主義」が消えるまで5:00投稿動画で名誉を傷つけた疑いで会社役員逮捕 被害者は投稿後に死亡0:05