5月の火災で焼失した霊火堂跡地=広島県廿日市市宮島町で2026年10月13日午前9時36分、小林広大撮影写真一覧 5月に火災で全焼した宮島(広島県廿日市市)の「不消霊火堂(きえずのれいかどう)」の再建計画が動き出す。霊火堂を管理する真言宗大聖院が火災から5カ月となる今月20日、再建資金を募るクラウドファンディング(CF)を始める。国の許可を得て来年4月にも建設工事に着手し、同年秋の完成を目指す。 火災は5月20日午前8時半ごろに発生し、霊火堂と、隣接する御守授与所の計約30平方メートルを全焼した。出火原因は特定できていない。弘法大師・空海が同所で修行した約1200年前から燃え続けているとされる「きえずの火」は持ち出されて無事だった。Advertisement炎を上げて燃える霊火堂=広島県廿日市市宮島町で2026年5月20日(大聖院提供)写真一覧 霊火堂は弥山(みせん)(標高535メートル)の山頂付近にあり、弥山信仰の象徴と言われる。2005年にも火災で全焼し、翌年に建て替えられた。 宮島は島全体が特別史跡、特別名勝などに指定されており、霊火堂の再建には文化財保護法上の国の許可が必要となる。大聖院は焼失後、文化庁と再建に向けた協議を進めており、12月にも霊火堂の現状変更届の許可を受ける見通しとなった。 霊火堂は焼失前と同様の外観に建て直される予定だ。建物内部は漆喰(しっくい)を施すなどできる限り燃えにくい構造にして、スプリンクラーや防犯カメラ、避雷針の設置も検討する。霊火堂の再建計画を説明する吉田副住職=広島県廿日市市宮島町で2026年10月13日午前10時57分、小林広大撮影写真一覧 建築費が高騰しており、総工費は前回の3倍となる約2億8000万円を見込む。建設費の不足分を補うため、CFで県内外に広く支援を呼び掛ける。 20日はCFに向けた記者会見と、工事の無事を祈願する法要が営まれる。吉田大裕副住職(35)は「宮島や弥山を訪れたことのある人たちに再建に向けた取り組みを知ってもらいたい」と述べた。霊火堂を再建するために表参道商店街に設置された募金箱=広島県廿日市市宮島町で2026年10月13日午前11時14分、小林広大撮影写真一覧 弥山のふもとにある表参道商店街では、約80店舗が霊火堂再建に向けて店先に募金箱を設置している。土産物店を営む木島慎一さん(69)は「霊火堂は宮島になくてはならないシンボル。一日も早く再建してほしい」と話した。【小林広大】Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。