キャンパる:「参加者は同窓生だけ」の安心感が人気 上智大の婚活パーティー

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事前の性格診断に基づき、相性の良い組み合わせが発表された「ゆる婚」会場。参加者に割り振られた番号で表示され、すぐにプロフィル冊子と照らし合わせる人が多かった=東京都千代田区の上智大学2号館で、津田塾大・筒井真桜撮影 上智大学の卒業生が集う婚活パーティー「ゆる婚」が5月31日、東京都千代田区の同大学四谷キャンパス内で開かれた。2012年に始まり、コロナ禍の中止期間を除いて継続されている本イベント。結婚や恋愛だけでなく、卒業生同士のつながりを生む場として注目されている。【上智大学・佐藤香奈(キャンパる編集部)】年に1度の同窓会主催イベント ゆる婚は、上智大の卒業生が他の卒業生や在校生らと交流する年に1度の「オールソフィアンの集い」の目玉企画で、卒業生限定の婚活イベントだ。同大の同窓会「上智大学ソフィア会」が主催しており、インターネットからの事前申込制で参加費は1000円。すてきな出会いを見つけることを目的としている。Advertisement 同会職員で、ゆる婚に13年から携わる山田知子さん(1979年卒業)によると、開始当時に流行していた婚活パーティーの流れを受け、学生が中心となって企画を立案した。当初から卒業生限定のスタイルだったという。応募者多数で抽選プロフィル冊子を手に、自己紹介し合う参加者たち。プライバシー保護のため、冊子は終了後にすべて回収された=東京都千代田区の上智大学2号館で、佐藤香奈撮影 参加者同士がその後どの程度恋愛、結婚に発展したかは調査していないが、実際に結婚したカップルもいるとのことだ。社会人としてゆる婚を支える西本拓海さん(21年卒業)によると、毎年参加を希望する人もいるほどの人気イベントだ。 参加者は20代後半から30代が中心だが、所属していた学科やサークル、また学部卒か院卒かもさまざまだ。今年は応募者多数のため抽選が行われ、午前、午後の2部制で各回約50人が参加した。人気の理由について西本さんは「同じキャンパスで過ごした人が集まる安心感が大きい」と語る。他大学から「参考にしたい」という声も寄せられているという。運営の主体は現役生社会人としてゆる婚を支える卒業生の西本拓海さん(左)と、学生チーフを務めた宮沢奈夏子さん(右)=東京都千代田区の上智大学で、早稲田大・奥村慎撮影 ゆる婚の運営は、毎年11月に行われる大学祭の実行委員の学生らが中心だ。今回、学生チーフを務める国際教養学部3年の宮沢奈夏子さん(21)が運営に携わったきっかけは、卒業生同士が出会うというコンセプトにひかれたことだった。しかし宮沢さんは「外部の婚活イベントに参加したことはなく、最初は想像がつかなかった」と振り返る。 それでも、前年の担当者や社会人スタッフと話し合いを重ね、想定されるトラブルへの対応を準備してきた。また、外部の婚活イベントへの参加に抵抗がある人でも参加しやすいよう、ホームページの構成や文章表現を工夫してきた。「いろいろな思いを持った参加者の決断が出会いにつながっており、人生を変えるかもしれない責任を感じている」と語った。好評の「人探し」ゲーム人探しゲームで用いる、特徴とそれぞれに割り振られた点数の一覧表。配点が高い特徴ほど、珍しい傾向がある=東京都千代田区の上智大学2号館で、津田塾大・筒井真桜撮影 記者は、会場となった同大2号館の教職員食堂を実際に訪れて午前の部を取材した。はじめに自己紹介の時間が設けられ、男性が席を移動しながら参加者全員と顔を合わせた。続いて、事前に行ったという性格診断で相性の良かった相手と話す時間が設けられた。参加者のプロフィルが書かれた冊子を手に、共通の話題で談笑する姿が至る所で見られた。 その後、参加者同士で質問をし合いながら特徴を探すゲームが行われた。参加者はまず、「犬を飼っている」「留学経験がある」などの特徴と、対応する点数が書かれた表を見ながら、相手に求める特徴を用紙に書き出していく。その後、自由に動き回って特徴を持った人を探し、見つけることができたら得点を得られる。ゲームは個人戦で、合計得点の高い上位3人に500円のギフトカードが贈られた。人探しゲームで参加者が使う用紙。配点表を見ながら16個のマスを相手に求める特徴で埋め、特徴を持った人が見つかったらカッコ内にサインを書いてもらう=東京都千代田区の上智大学2号館で、津田塾大・筒井真桜撮影 このゲームは、宮沢さんが中心となって考案したといい、ゲーム形式を取ることで人探しをしやすくすることを目的としていた。参加者からは「トークテーマが決まっていて話しやすい」と評判だった。 また、参加者同士が自由に話せる時間が2回設けられた。途中で席を移動することもでき、誰にでも話しかけることができる。昨年は1回だったが、昨年のアンケートを受けて参加者同士がより深く知り合えるよう変更したという。16組のマッチング成立人探しゲームで、相手に求める特徴で用紙を埋めていく参加者たち。埋めきれずに悩む人の姿もあった=東京都千代田区の上智大学2号館で、佐藤香奈撮影 そして最後に、好意をもった異性をアンケートで回答してもらった。回答が合致し、誕生したカップルは全員の前では発表せず、男女ともに自分の名前が書かれた紙をめくり、当人だけが結果を知る形だ。マッチングが成立した参加者の紙の裏には、実行委員によって相手の名前が書かれている。成立しなければ何も書かれておらず、めくるのを怖がる人の姿が多かった。 今回は、午前、午後合わせて16組のマッチングが成立。生まれたカップルは会場に残り、運営から一輪のバラの花とキャンパス周辺のおすすめの飲食店の案内が贈られた。マッチングが成立した参加者は、実行委員から一輪のバラを受け取った=東京都千代田区の上智大学2号館で、津田塾大・筒井真桜撮影 参加者でマッチングが成立した男女に話を聞いた。昨年参加した友人から勧められたという男性(27)は、「とても良かったし、学生が企画しているのがすごい」と声を弾ませた。大学に来たのは卒業式以来だという相手の女性(26)は、「盛りだくさんで、面白い企画が多かった」と振り返った。2人とも外部の婚活イベントに参加したことはなく、「上智卒の人が来るという安心感が大きかった」と口をそろえた。 西本さんは、ゆる婚が「若い卒業生が同窓会活動に参画するきっかけになってほしい」と期待する。結婚や恋愛にとどまらず、卒業生同士の新たなつながりの輪はこれからも広がっていく。