つかんだ手離さぬ学校 生徒に願う「排除の社会」変える一人に

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ストーリー 芝村侑美毎日新聞 2026/6/14 11:01(最終更新 6/14 11:01) 有料記事 3288文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷校舎前で在校当時の話をする卒業生の市本桜さん(右端)と(左から)大阪府立西成高校の山田勝治校長、森ゆみ子首席教諭、反貧困学習カリキュラムを考案した肥下彰男さん=大阪市西成区で2026年3月19日、梅田麻衣子撮影 反貧困学習など特色ある教育が注目を集め、全国から視察が相次ぐ大阪府立西成高校。だが20年ほど前までは、授業もままならぬ「教育困難校」と呼ばれたこともあった。 授業中に教室内にいればまだしも、外をうろつく生徒も目立った。トイレで隠れてたばこを吸い、けんかも日常茶飯事。生徒の2割近くが中退してしまう年もあった。全2回の後編です。前編はこちら 貧困の連鎖にあらがう 「自己責任論」見直す西成高校の挑戦自己責任論者から変わる転機 「良い学校」とは何か。学習面を強化した時期もある。だが指導を厳しくした結果、留年する生徒や中退者が逆に増える悪循環に陥った。 校長の山田勝治さん(69)が教頭として初めて西成高校に着任した2005年も、そんな頃だった。09年に校長となり、別の高校を経て定年退職を迎えたが、再任用などで17年から再び西成高の校長に就いて学校改革に取り組んできた。 実は山田さんも西成の生まれだ。家は裕福とは言えず、大学ではアルバイトで学費を稼ぎ、社会科の教諭になった。苦学したせいか、若い頃は今とは逆で「自己責任論者」だったという。 考えを変えるきっかけとなる出来事は20代の頃、初任校で起きた。被差別部落問題を考える研究会の顧問をたまたま任された時のことだ。 「見て」。ある女子生徒が手紙を持ってきた。自宅に届いた嫌がらせ。匿名で「お前は部落だ。結婚できない」と差別の言葉が書き連ねられていた。研究会の生徒らは抗議ビラをまこうと決めた。ただそれは自ら部落出身とさらすことにもなる。江戸時代の身分制度が残した問題に、なぜ今を生きる子らが結びつけられ、傷つかないといけないのか。「偏見や差別を許してはならない」と誓い、その後、人権教育に力を入れるようになった。「反貧困学習」の原点 西成高校でまず取り組んだのは家庭訪問だ。同校は近くに日雇い労働者が集まる「あいりん地区」があり、西成区の生活保護受給率は大阪市内全24区で最も高い。地区が持たれるさまざまな偏見に、生徒らも直面している。生徒の生活実態をじかに把握しようと他の教員らと共に家を訪ね歩いたのだ。 ひとり親が多く、非正規の仕事で満足な収入も得られていなかった。家族の世話を任されるヤングケアラーや、親から十分に面倒を見てもらえず育児放棄に該当する生徒も。社会から偏見を持たれ、家庭では虐げられたり孤立したりしていた。「荒れるだけの理由が、この子たちにはある」 父親が雇い止めされ、生徒のバイト代で家の借金を払う。炊飯器はクモの巣がはったまま。家に学習机がないのは当たり前で、そもそも学ぶ機会が与えられていなかった。 こんな状況に置かれたのは君たち自身のせいなのか――。弱い者を見て見ぬふりをし、時には追い打ちさえかけるような「排除する社会」が周りにないだろうか。 「立ち…この記事は有料記事です。残り2121文字(全文3288文字)あわせて読みたいAdvertisementこの記事の筆者すべて見る1時間24時間SNSスポニチのアクセスランキング1時間24時間1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>