特権を問う毎日新聞 2026/7/1 10:30(最終更新 7/1 10:30) 1176文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷大墻敦監督=清水啓介氏撮影 ドキュメンタリー映画「東京上空300メートル」の監督を務めた大墻敦氏に取材や撮影を通して感じた思いや、完成にあたってのメッセージを寄せてもらった。 ◇ ひとりの記者がつぶやいた「日米地位協定について取材し記事を書いていると、まるで暗闇に石を投げているみたいだ」という一言に、本作が完成した今、あらためて深く共感する自分がいます。Advertisement 本作では、記者たちの執念深い取材の足跡を映像化しつつ、1945年から現在に至る戦後の歴史を、毎日新聞の写真アーカイブと新たな取材を組み合わせて描きました。その過程で、地位協定が日本社会にもたらす矛盾にあらがう人たちの声、米軍による事故などで非業の死を遂げた方々の声、米兵犯罪の被害者たちの埋もれた声との出合いがありました。映画「東京上空300メートル」の場面から。飛行する米軍ヘリ©2026 大墻敦・毎日新聞社 「地元の人たちは自分たちが狙われているみたいで怖いと思っています。戦争中にもこんなに低く飛んでいなかったのに」「犯罪をおこした米兵を裁けないのはおかしい。米軍には日本の法律を順守させなければならない」「もう昔の公園を返してくれ、だけですよ。国防も大事だけど、まずは暮らしの安全を守ってほしい」 毎日新聞の調査報道「特権を問う」が明らかにしたのは、日米合同委員会の議事録や米軍との交渉記録などの情報公開を求めてもその大半が黒塗りで出てくること、そして暗闇の象徴としての首都圏の上空を自由に飛び交う米軍ヘリの飛行実態でした。1957年1月に群馬県の相馬ケ原米軍演習地(当時)で鉄くずを拾っていた女性を小銃で撃ち、死亡させたウイリアム・S・ジラード3等特技兵。ジラード事件と呼ばれた 戦後80年が過ぎた今もなお続く、自分の国の出来事なのに自分たちでコントロールできない暗闇への無関心は私のなかにもありました。群馬県で起きたジラード事件、沖縄県の宮森小学校や神奈川県大和市での米軍ジェット機の墜落事故、横田や沖縄の米軍基地の周辺地域が抱える深刻な現状など、知らなかったことがたくさんありました。 その気付きは、主権者たる国民つまり「わたしたち」への「なぜ考えようとしなかったのか」という問いかけになるのではないか、と思うようになりました。 東京都町田市で起きた米軍ジェット機墜落事故のご遺族である安藤順子さんからは「お姉さんのお墓参りに行き『映画ができたことで、事故のことがたくさんの人たちの記憶に残るといいね』と報告しました」との言葉をいただきました。1964年4月5日、米軍のジェット戦闘機が東京都町田市の商店街に墜落した。死者4人、重軽傷者32人を出した。店舗など4棟が一瞬で吹き飛び、機体の破片が半径50メートルの範囲に飛散した 暗闇をすぐに光に変える魔法はありません。しかし、映画館のスクリーンに映し出される、記者たちの事実を追い求める姿に向き合っていただくことが、暮らしの安全と人権を守ること、そして日本の安全保障のあるべき姿について考えるきっかけになればと心から願っています。(寄稿)大墻敦(おおがき・あつし) NHKのプロデューサーやディレクターとして多くの映像作品に携わった。2019年から桜美林大教授。映画監督として「春画と日本人」「スズさん 昭和の家事と家族の物語」「わたしたちの国立西洋美術館」を手がけた。【前の記事】石破前首相が語る日米同盟 地位協定改定の考え「変わらない」関連記事【最新記事】あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載1時間24時間SNSスポニチのアクセスランキング1時間24時間1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>