テラ・クライシス深掘り図解あり 八田浩輔毎日新聞 2026/7/9 06:00(最終更新 7/9 06:00) 有料記事 3681文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷データセンターの建設現場=マレーシア南部ジョホール州で2026年7月3日、八田浩輔撮影 赤道に近い熱帯の湿気を帯びた重たい空気が肌にまとわりつく。マレーシア南部ジョホール州クライ。農業を営むチャン・タイ・スーンさん(47)は、地域に起きている「大きな変化」を実感している。 「この2年ほどの間にアブラヤシ農園が次々と伐採されて工業用地に姿を変えている。車で回るたびに驚く。これだけ大きな計画が進められていたとは、ほとんどの住民が知らされていなかった」 20キロ先にある約300ヘクタールの産業団地の一角では、シンガポール企業の巨大なデータセンター群の建設が進んでいた。中国系企業が設備工事を担い、近くには外国人労働者用のプレハブ簡易宿泊施設が並ぶ。ジョホールは人工知能(AI)時代を支えるデータセンターの建設ラッシュに沸く。東南アジア最大級の集積拠点へ 背景にあるのは、海峡を挟んで橋一本で結ばれた隣国シンガポールの存在だ。世界有数の金融・デジタル分野のハブとして東南アジアのデータセンター市場をけん引してきた。シンガポール政府は電力や土地、水資源の制約から2019年に新規のデータセンター建設の一時停止措置をとった。22年に解除されたが、ジョホールに流れた開発需要の勢いは増すばかりだ。 マレーシア政府による税制優遇のほか、州政府も投資誘致を積極的に進めたことが追い風となり、ジョホールは東南アジア最大級のデータセンター集積拠点へと変貌を遂げつつある。 豊富な水資源も、データセンター誘致を支える競争力となった。有力シンクタンク「マレーシア戦略国際問題研究所」のザヤナ・ザイカリア上級研究員(環境・エネルギー)は、国内最高水準とされるジョホールの水資源量と関連インフラが「事業主にとっての安心材料になった」と指摘する。「長く暮らしているが……」水圧弱まる だが今、その前提が揺らぎ始めている。消費電力の大きいAI用高性能サーバーの冷却には水を使う方式を採用する施設が多く、大量の水を必要とするためだ。 データセンターの規模は、サーバーなどを稼働させるための電力容量が指標となる。調査会社「DCバイト」によると、ジョホールでは建設中・計画段階を含めた容量は約5・7ギガワット。稼働中(約500メガワット)の約11倍に相当し、成長率ではアジア太平洋地域にある集積地のなかでもトップクラスだ。ザイカリア氏は「需要が急増している現状を考えると、水の持続可能性に疑問符がつく状況になっている」と指摘する。 国土の狭い都市国家シンガポールのインフラを、マレーシアの水資源や土地が支える格好だ。 同じ産業団地から約9キロ先に暮らすウェンさん(43)は最近、自宅の水道の水圧が弱まり、給水が不安定になったとして加圧ポンプを設置した。「長く暮らしているが、こんなことはなかった」。データセンターとの因果関係は確認されていないが、地域社会には急速な開発をめぐり影響を不安視する向きもある。 恩恵と環境負荷を同時にもたらすデータセンター。記事後半では、私たちがどう付き合えばいいのか、ジョホール州の事例や「水のノーベル賞」受賞者の提言から考えます 「水のノーベル賞」受賞者のカーベ・マダーニさんインタビュー=10日公開予定透明性欠くAI施設 11日に投…この記事は有料記事です。残り2358文字(全文3681文字)【前の記事】石油危機に対処 田中角栄氏の95歳元秘書官が語る中東依存の理由関連記事あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載この記事の筆者すべて見る1時間24時間SNSスポニチのアクセスランキング1時間24時間1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>