9月の更新以降、Excelでコピー&ペーストが「静かに失敗する」という致命的な不具合が広く発生していました。その後、Microsoftはこの問題を正式に認め、回避策および部分的な修正の提供を開始しています。今回のコピー&ペースト問題は、Office向け更新プログラムKB5002914が原因で発生しました。ペーストが失敗してもエラー表示が出ないため、ユーザー側では気づきにくいのが厄介なポイントです。Microsoftが公開した修正内容Microsoftは問題を認めたうえで、KB5002665による修正を提供しています(msiベースのOffice 2016向け)。ただしこれは完全な解決ではなく、特に条件付き書式が含まれるブックでは、ペーストが引き続き失敗する可能性が残っているとのことです。Microsoftは問題が残る環境向けに「形式を選択して貼り付け(Paste Special)」を使う方法を案内しています。Excelの[ホーム]タブ→[貼り付け]ドロップダウン→[形式を選択して貼り付け]またはCtrl + Alt + Vでダイアログを直接開く形式を選択して貼り付けでは、数式・値・書式・コメント・データの追加/乗算など、細かい貼り付け方法を選べるため、通常の貼り付けが失敗する場合でも成功しやすいとのことです。Microsoftは以下の各バージョンのOfficeについても修正・緩和を進めており、以下のビルドで対応が行われています。Office LTSC 2024: Build 17932.21000Office LTSC 2021: Build 14334.20918Office LTSC 2019: Build 10417.20208(緩和)ただし、条件付き書式がある場合の問題は依然として残る可能性があると明言されています。まとめ今回のExcelコピー&ペースト不具合は、Microsoftが部分的な修正を提供したものの、条件付き書式が絡むケースではまだ完全には解消されていません。実務でExcelを多用するユーザーは、しばらく「形式を選択して貼り付け」を活用しながら運用するのが現実的な対処となりそうです。