深掘り2026年9月18日 17時00分有料記事松本敏博インドネシアの現地警察が押収した、詐欺に使われていたとみられる機器=香川県警提供 閉め切った部屋に押し込まれ、うまくいかなければ「殺す」と脅される――。インドネシアを拠点とした「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」による詐欺事件があり、香川県警が捜査を進めている。容疑者らが現地で送っていた日々の実態がわかってきた。 「知人男性がインドネシアに軟禁されている」。2025年12月、坂出署に寄せられた相談が捜査の発端だった。 軟禁されたとみられていた県内の20代の男性は同月、無事に帰国。県警の任意の調べにこう話した。「特殊詐欺の『かけ子』をさせられていた」 これまでに県警は男性の供述などから関係者をたどり、「リクルーター」として日本国内で男性らを詐欺グループに勧誘したとして、職業安定法違反(有害業務の紹介)の疑いで香川県坂出市の無職の男(66)=同罪で公判中=を逮捕。インドネシアから徳島県の40代男性に詐欺電話をかけ、暗号資産約74万円相当を組織の口座に振り込ませたなどとして、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)などの疑いで岡山市中区の人材派遣業の男(43)と、石川県能美市のアルバイトの女(22)を逮捕した。人材派遣業の男は容疑を否認し、アルバイトの女も容疑の一部を否認している。住宅街にたたずむ一軒家が詐欺拠点に 捜査関係者によると、拠点はジャワ島・スラカルタ市内の住宅街にある2階建ての一軒家だった。スラカルタは、かつてのイスラム王国の王宮が残る、日本の奈良にも例えられる歴史ある都市だ。 そんな街に、日本を含む複数の国から人が集められ、共同生活しながら日本人を標的に詐欺を繰り返していた。リーダーは中国人とみられる男で、メンバーらは互いにニックネームで呼び合っていたという。 拠点の家には、実行役となるかけ子が稼働する部屋のほか、メンバーの食事を作るキッチンや寝泊まりする部屋もあった。全ての窓は内側から板でふさがれていた。 組織は、自動発信機能のある機器を使って次々に電話していたとみられる。通常、国外からの着信は画面に「+」から始まる番号が表示されるが、このグループは日本国内からの発信であるかのように表示される細工をしていたという。 相手が電話に出ると、まず「1線」と呼ばれるかけ子が携帯電話会社の社員を装ってやりとりをする。その後、警察官に扮した「2線」に引き継がれる。インドネシアの現地警察が押収した、警察官を装うための衣装とみられる服=香川県警提供ニセの警察手帳も、現地警察が押収した=香川県警提供 「未払いの携帯電話料金がある」「犯罪に関与した疑いがある」。LINEのビデオ通話機能も使ってうその話で危機感をあおり、現金などを振り込むよう迫っていく。拠点からは、警察官を装った際に使ったとみられる衣装やトランシーバーなどの小道具も押収された。■「地獄のような毎日」…【この記事の続きが読める】有料記事が読み放題のスタンダードコースが初回1カ月無料!詳しくはこちら宅配紙面の購読者なら、ダブルコース半年割がお得です。詳しくはこちら関連トピック・ジャンルこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ9月18日 (金)第2次高市改造内閣が発足FRB、3年2カ月ぶり利上げ決定アンダーパス規制15カ所追加9月17日 (木)男女平等、日本は117位自民党の新執行部が発足100歳以上、初の10万人超え9月16日 (水)石井準一参院幹事長が交代へ基準地価1.5%上昇消費減税の大綱を閣議決定9月15日 (火)中部電力の社長と会長 辞任へAI開発「遅らせるべきだ」富士山のヘリ救助 有料化へトップニューストップページへ住宅ローン、億ション、預金金利…「最速」利上げで家計はどうなる?12:015連休中のイベント、台風接近に分かれる判断 「せっかくの休みが」16:30八重洲2人死亡事故 計算ミスで鉄骨落下か、大林組社員2人書類送検14:00出口見えぬガソリン補助、過去最高 予算規模9兆円、首相のこだわり16:00チャールズ英国王の母校、日本進出 学費800万円、生徒は各国から13:00「映画ちいかわ」想定超える大ヒット 可愛いのに怖い、だけじゃない7:00