毎日新聞 2026/9/20 10:00(最終更新 9/20 10:00) 有料記事 3051文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷「忘却の穴」について論じるアーレント研究者の林大地さん(右)と岩崎稔・大和大教授=東京都品川区の立正大で2026年8月30日、清水有香撮影 強制収容所で人は単に殺されるのではない。この世界に存在したという痕跡そのものが跡形もなく消し去られた――。 ナチスを逃れ米国に亡命したユダヤ人の政治哲学者、ハンナ・アーレント(1906~75年)は、全体主義の支配下でそうした「忘却の穴」が作られる恐ろしさを説いた。 それは個別具体的な生を持った人間を匿名化し、歴史の闇に葬り去る穴だった。 「忘却の穴」について今考える時、パレスチナ自治区ガザ地区で続く深刻な人道危機を避けては通れない。 今年はアーレントの生誕120年。日本アーレント研究会主催のシンポジウム「アーレントと記憶」が8月末、東京・品川の立正大で開かれた。専門領域の異なる3人が登壇し、記憶と歴史、権力の関係などについて、ガザの問題にも触れながら意見交換した。民族浄化の口実になるホロコースト 忘却の穴をめぐっては90年代半ば、国内で論争が起き、記憶のあり方そのものも問い直された。 語ることのできない死者や犠牲者の記憶を、今を生きる私たちはどのように語り、表し、記憶しうるのか。 背景には、その頃公開された映画「シンドラーのリスト」でホロコースト(ユダヤ人大虐殺)がどう描かれたのかという問題や、従軍慰安婦問題を起点とした歴史修正主義の台頭があった。 シンポジウムでは当時、哲学者の高橋哲哉さんと議論を繰り広げた岩崎稔・大和大教授(哲学、政治思想)が最初に登壇した。 「今、私たちはすごく厄介な政治的、文化的状況に立たされているのではないか」 そう危機感をあらわにした。 その一つは、ガザをめぐる現状だ。イスラエル批判が「反ユダヤ主義」として退けられるドイツ社会を例に、「ホロコーストがあったということが、パレスチナの人々に対するエスニッククレンジング(民族浄化)の口実にされるという、グロテスクな事態が起きている」と語る。 岩崎さんはガザの問題を、入植者が現地住民を排除する「セトラー・コロニアリズム」(入植者植民地主義)の観点から捉える。 「植民地主義の犠牲者たちは…この記事は有料記事です。残り2208文字(全文3051文字)あわせて読みたいAdvertisementこの記事の筆者すべて見る1時間24時間SNSスポニチのアクセスランキング1時間24時間1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>