銭湯、半世紀で8割消えた 日本一の銭湯県から見えた風呂文化の変容

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深掘り2026年9月20日 10時00分有料記事油川温泉の浴室=2026年7月、青森市油川、加治隼人撮影 まちの銭湯が減り続けている。厚生労働省の衛生行政報告例(2024年度)によると、「一般公衆浴場」と位置づけられる銭湯は全国に2730施設で、半世紀で8割超が消滅したことになる。都道府県別では、山形県が「銭湯ゼロ県」である一方、青森県は人口10万人あたり22.40施設で、「日本一の銭湯大好き県」といえる。後を絶たない廃業 重油高騰や物価高が追い打ち 銭湯は、公衆浴場法に基づき、地域住民の生活において「保健衛生上必要なもの」とされる施設だ。戦後すぐの物価統制令の適用をいまも受け、都道府県が入浴料の上限を定めるのが特徴。スーパー銭湯など「その他の公衆浴場」と異なり、自由に値上げはできない。 全国公衆浴場業生活衛生同業組合連合会によると、減少の背景には、各家庭に風呂が普及したこと、施設の老朽化、経営者の高齢化などがある。そこに最近の国際情勢の不安定化で、湯を沸かすのに使う重油の高騰や物価高が重なった。廃業が後を絶たず、組合に加入する銭湯は今年4月時点で1493軒まで減った。 そんな現状を受け、入浴料の引き上げが相次ぐ。東京都は8月に大人料金の上限額を550円から600円に。北海道でも10月から50円上げて550円になる予定だ。青森・鹿児島・大分…「温泉県が上位に」 消えゆく「地域の社交場」の数に地域差が生まれる要因は何か。人口10万人あたりでみると、青森県に続くのが、鹿児島県(15.80施設)、大分県(11.52施設)だ。公衆浴場研究家の原沢聡志さんは「温泉が多い県が上位にきている。街中の銭湯も温泉を使っているところが多い」と話す。 さらに、京都府や大阪府、東京都にも比較的多いのは、昭和の時代は人口が集中する都市部を中心に風呂がないアパートが多く、銭湯に通うのが生活の一部だった名残だ、と指摘する。全国で減り続ける銭湯 公衆浴場全体でみてみると データを詳しくみると、スーパー銭湯やサウナ、岩盤浴、健康ランド、温泉街の立ち寄り湯を含む「その他の公衆浴場」は、00年代までむしろ増加傾向が続き、高止まりしている。銭湯と合わせた公衆浴場全体の数は2万3668施設(24年度)で、半世紀前と比べても、さほど減っていない。 「風呂文化はむしろ多様化している。日本人の風呂好きは根強いんです」と原沢さん。私たちがお風呂に求めるものは時代や社会とともに進化しているといえそうだ。2026年は「おふろ(026)」の年だからこそ記事の後半では、人口10万人あたりの銭湯数の都道府県ランキングや、公衆浴場数からみえる「風呂好き県」を紹介するほか、「日本一の銭湯大好き県」といえる青森の実情に迫ります。さらに、サウナブームを含めた専門家の視点を参考に、リノベーションなど最新の銭湯事情も探ります。 なぜ青森には銭湯が多いのか…【この記事の続きが読める】有料記事が読み放題のスタンダードコースが初回1カ月無料!詳しくはこちら宅配紙面の購読者なら、ダブルコース半年割がお得です。詳しくはこちら関連トピック・ジャンルこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ9月20日 (日)アジア大会が愛知で開幕今夏、史上5番目の暑さ巨大IT規制「改善進まず」9月19日 (土)日銀、政策金利1.25%に新米が去年の古米より安い中国の若者失業率が最悪水準9月18日 (金)第2次高市改造内閣が発足FRB、3年2カ月ぶり利上げ決定アンダーパス規制15カ所追加9月17日 (木)男女平等、日本は117位自民党の新執行部が発足100歳以上、初の10万人超えトップニューストップページへ門外不出、最高裁調査官の「報告書」発見 起訴が無効かを問う裁判で5:00独自台風25号、22日にかけて関東に接近 激しい雨と猛烈な風に警戒を9:00イランが米側に戦闘終結への条件を提示 「トランプ氏の回答待ち」6:25トラブル続くアジア大会、不安の声も 「競技に直接影響は避けねば」22:0799歳のそば店主、衰えても店に立つ 「働かねば食べられない」7:00グーグルのAI「ジェミニ」、試験中に他社へサイバー攻撃 米報道22:30