Gender:企業にLGBT施策は必要? 日本IBM元部長が見つけた答え

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日本IBMの川田篤さん=東京都中央区日本橋箱崎町の日本IBMで2026年9月11日午後5時33分、加藤栄撮影 2023年施行のLGBT理解増進法は、企業に対し労働者のSOGI(性自認と性的指向)の多様性に関する施策を行うことを努力義務とした。 しかし実際に取り組む企業は1割にとどまる。 日本IBMの人事部門で部長を務めた川田篤さん(65)は、性的少数者への差別や偏見が強かった00年代初頭から社内での啓発活動や制度づくりに携わってきた先駆者だ。 「LGBT施策は、社員一人一人が能力を最大限に発揮するカルチャーづくりにつながるのです」 どんな施策が効果的なのか。どうやって企業を変えたのか。川田さんに23年間の取り組みと成果を聞いた。 <主な内容> ・法整備も企業の対策は進まず ・LGBT施策に疑問の声 どう対応? ・社風に変化 業績向上にも貢献 ・カミングアウトがチームを変えた ・日本IBMの具体的な取り組みは企業の実態と国の動向 日本IBMは国内企業で初めて同性パートナー登録制度を導入するなど先進的な取り組みを行う企業だ。他企業からの会社見学や制度に関する相談、報道機関の取材は直近5年で100件ほど寄せられたという。 川田さんは20年以上前から社内の施策実施に関わり、15年にはゲイであることを社内でオープンにした当事者でもある。 LGBT理解増進法に基づく基本計画は今年6月に閣議決定された。企業に対し、公正な採用選考の実施やSOGIの多様性に関する理解増進に向けた取り組みを行うことを求めている。 また、パワハラ防止法は、性自認や性的指向に関する侮辱的な言動や本人の許可なく周囲にセクシュアリティーを暴露すること(アウティング)をハラスメントに該当すると規定している。 一方で、企業の取り組みは広がっていない。 厚生労働省が24年度に実施した調査で、「性的少数者に対する配慮や対応を意図した取り組み」を「実施している」と回答した企業は、全体の10・4%にとどまる。 従業員数別にみると、実施していると回答したのは99人以下で7%▽100~299人で12・1%▽300~999人で18・5%▽1000人以上で43・1%――となった。自費出張から始まった 川田さんは東京都出身で1985年に入社。性的少数者への侮蔑や偏見が強かった時代だ。営業からキャリアをスタートさせたが、当時は周囲にカミングアウトせず働いていた。 初めて社内でカミングアウトしたの…Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。【前の記事】家族100%の父とAIで“再会”「似すぎなくてよかった」理由関連記事【最新記事】