いじめ後遺症の被害当事者らが学校の授業で実態やケアのあり方を取り上げるよう求めた記者会見=東京都千代田区で2026年11月4日午後4時12分、斎藤文太郎撮影 子どものころのいじめが大人になった後の社会生活に影響を及ぼす「いじめ後遺症」を学校の授業で扱うよう求め、被害当事者らが文部科学省に署名を提出した。いじめ後遺症について学習指導要領に位置づけるとともに、教職課程でも被害の実態やケアのあり方を取り入れるよう要望した。 いじめ後遺症は診断名ではないが、フラッシュバックや悪夢、不眠や幻聴などが典型的な症状とされる。うつ病や不安障害、自殺のリスクが高まるとの指摘もある。Advertisement 署名を提出したのは情報サイト「いじめ後遺症ドットコム」を主宰するイナさん(32)=活動名=ら。署名は2025年6月~26年8月にオンラインで募り、486人から集まった。10月に郵送で提出し、11月4日に記者会見を開いた。署名とは別に、文科省が実施している次期学習指導要領に関するパブリックコメントにも、道徳や保健の教科でいじめや後遺症についてより実践的に取り扱うよう意見書を提出した。 会見に参加した被害当事者の北澤愛友実さん(33)は、人の目を見て話すことができず、他人の顔も覚えられなくなったとし、「いじめられた人はその傷をずっと抱えて生きていく。そのことについて教員の認知度が低い」と問題視した。 いじめによって集団が怖くなったという松尾弘恵さん(53)は「社会人になっても同期との会話に入れず、職を転々とした。人生を荒らされた」と声を震わせ、「いじめられる側に原因がある、との考え方が根付いているが、泣き寝入りをする時代は終わった」と述べた。いじめを受けた当時の「小寺」という旧姓も明かした。【斎藤文太郎】Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。