愛用マージャンセットも 文学館でたどる作家・宇野千代の生涯

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作家の宇野千代 NHK連続テレビ小説「ブラッサム」の主人公のモデルとして今、注目を集めている作家の宇野千代(1897~1996年)。その実像や多彩な活動を伝える企画展が、東京都内にある日本近代文学館と世田谷文学館の2館で開かれている。初期作からたどる宇野の足取り 日本近代文学館(目黒区)の「宇野千代展―100年の旅人―」では、文学者としての宇野を再検討することをテーマに据えている。初期作品の原稿や、ゆかりのある人物とやりとりした手紙など100点以上の資料が並ぶ。 展示の冒頭で取り上げるのは、晩年に執筆した自伝的作品『生きて行く私』。毎日新聞「日曜くらぶ」で連載後、83年に書籍化されるとミリオンセラーとなった。作家の尾崎士郎や画家の東郷青児ら、パートナーとの熱烈な恋の行く末などを描き、「前向きでタフな恋多き女性」とのパブリックイメージを確立した作品だ。 だが、そこに至るまでには紆余(うよ)曲折があった。企画展では、初期作品から宇野の足取りをたどる。 山口県出身の宇野は、岩国高等女学校時代から執筆を始めた。職を転々としながら執筆し、21年に懸賞短編小説で1等入選した「脂粉の顔」でデビューする。22年には「墓を発(あば)く」という作品を知り合いの編集者、滝田樗陰(ちょいん)に送り、『中央公論』に掲載された。やがて作家として才能を開花させていく。 日本近代文学館事務局の土井雅也さんは「晩年の前向きなイメージが強いが、厳しい父のもとで育てられ、…Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。関連記事