大分大名誉教授の村上和成容疑者が逮捕されたことを受け、記者会見で頭を下げる大分大の杉尾賢二総括理事(左から2人目)ら=大分市大手町3の県庁で2026年11月4日午後4時2分、山口泰輝撮影 大分大学に報酬を支払わずに患者の病理組織標本を作製させ約3400万円の損害を与えたとして、大分大名誉教授で医師の村上和成容疑者(68)が逮捕された事件を受け、大分大は4日、県庁で記者会見を開いた。大学側は学内のコンプライアンス体制の不備を認める一方、「個人的な事件という風に捉えている」との見解を示し、第三者による調査委員会は設置せず内部調査で原因などを明らかにすると説明した。 大学が会見するのは、村上容疑者が10月27日に背任容疑で逮捕されて以降初めて。杉尾賢二総括理事ら4人が出席し、北野正剛学長や猪股雅史医学部長は出張のため欠席した。会見の冒頭、杉尾総括理事は「大学としても非常に重く受け止めている」と謝罪し、「大学や医学部の体制が不十分であったということで起こった事案と思っている」と述べた。 事件で、村上容疑者は現役の医学部教授だった2022年4月~23年3月、理事を務める医療法人が運営する診療所での検査に用いる目的で大分大学の設備を使い、職員らに計4583件分(3428万円相当)の病理組織標本を作製させた疑いが持たれている。捜査関係者によると、19年ごろから無償で標本を作製させていたとみられ、村上容疑者が管理する口座に法人側から入金があったことも確認されたという。第三者委は設置せず 大学側は村上容疑者が外部の医療法人で理事を務めていたことは把握していなかったとされるが、会見では「捜査に関する」との理由で兼業届けを大学に出していたかは明らかにしなかった。不正の疑いは県警からの連絡で把握し、今年9月に刑事告訴したと経緯を説明。外部の診療所などの委託を受けて病理組織標本を作製する行為は「想定していなかった」とした。 コンプライアンス担当の広瀬祐宏理事は「大学組織的にどうこうということではないので、個人による事件」と断言。大学は…Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。関連記事