朝日新聞記事2026年8月24日 20時09分有料記事新谷千布美 仙道洸初公判に出廷した元大阪地検特捜部検事の田渕大輔被告(手前)=2026年7月10日、大阪地裁、絵・岩崎絵里 大阪地検特捜部が手がけた事件の取り調べ中、容疑者に「検察なめんな」と大声で怒鳴ったなどとして、特別公務員暴行陵虐罪に問われた検事、田渕大輔被告(54)=現東京高検=の第3回公判が24日、大阪地裁であった。この事件の捜査を取り仕切る主任検事だった蜂須賀三紀雄検事(53)=現千葉地検刑事部長=の証人尋問があった。 蜂須賀検事はこの日、問題となっている取り調べの映像について、捜査当時は見ていなかったと証言した。田渕被告は検察官への任官が自身より1年後で、「(自分と)同等程度の経験をしている」「ベテラン」だとの認識を示し、取り調べの留意点なども事前に伝えていなかったと話した。 蜂須賀検事の証言によると、問題とされている取り調べについては10日ほど後に報告を受けたが、その後の取り調べは穏やかに続き、容疑者側からの不服申し立ては無いとも伝えられたという。このため、取り調べ映像を確認するという「考えに至らなかった」とした。取り調べは「適正さを欠く」が… 映像確認後は、田渕被告の取り調べは「適正さを欠くと思った」としつつ、どの部分が不適正かと問われると「どの部分がどうとかはない」などと回答を避けた。法廷のモニターで上映された取り調べの映像を見る田渕大輔被告(左から2番目)=2026年7月15日、大阪地裁、絵・岩崎絵里 この事件で特捜部は、2019年12月5日に不動産会社の元部長ら5人を業務上横領の疑いで逮捕した。 特捜部は、不動産会社の当時の社長だった山岸忍さん=のちに無罪が確定=が犯行に関与していると疑っていた。田渕被告は山岸さんの関与を否定していた元部長の取り調べで、「検察なめんな」などと発言した。 蜂須賀検事は元部長らの逮捕翌日、「上級庁(最高検)からは色々ご指導いただいており、本当に悪いやつの処分をどうするか、早めの中間報告を求められている」などとするメールを、田渕被告ら部下の検事に送っていたことが明らかになっている。 蜂須賀検事はこの日の証人尋問で、「悪いやつ」とは山岸さんを指していたと認めた一方、「最高検から強く(逮捕するべきか)どちらかという話はされていないと思う」と証言した。次回は弁護側が立証へ 田渕被告は公判で無罪を主張している。検察官役を務める指定弁護士側の立証はこの日で終了。10月6日に指定された次回の公判では、無罪を主張する弁護側の立証が始まる。 この日の公判後に会見した田渕被告の弁護人は、「特別公務員暴行陵虐罪の立法経緯などを踏まえて、今回の取り調べが罪に当たらないことを立証していく」と述べた。主な一問一答 尋問の主なやりとりは次の通り。 【検察官役の指定弁護士による質問】 ――なぜ田渕被告を取り調べ担当に起用したのか。 (田渕被告が担当していた)それまでの事件が一段落して対応できるようになったため。自分より1期下だが、同程度の経験がある。 ――(取り調べの)録音・録画は見ていたか。 断片的には見た。問題となっ…この記事を書いた人仙道洸大阪社会部|裁判担当専門・関心分野司法、在日コリアン、在日外国人関連トピック・ジャンル関連ニュースこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ8月24日 (月)りくりゅうが婚約人口最多はジャカルタ都市圏キャッシュレス利用に地域差8月23日 (日)智弁和歌山が優勝 夏の甲子園米政権 カナダに50%追加関税サンゴ白化、新たな研究発表8月22日 (土)死刑執行、1年2カ月ぶり千葉豪雨 マンション機能不全未婚の若者35%、結婚志向なし8月21日 (金)特急と接触、作業員4人死亡残業一律「45時間」とりやめフェルメール展 21日開幕トップニューストップページへ「日本の反応は段違いに弱い」 ICC制裁めぐり、超党派議連が声明19:45横浜市のマンションからオオトカゲ逃走 体長1.2m、県警が発表19:30「検察なめんな」法廷で上司が証言 取り調べ映像「見ていなかった」20:09食パン捨てたの誰? 39キロ分、大山の県道に点々「絶対にやめて」20:00売春防止法見直し、「矛盾温存」「性的自由を侵害」 報告書案に懸念16:0012年前「辺野古反対」で圧勝したオール沖縄 再び深まる分断、何が9:00