インタビュー 松原由佳毎日新聞 2026/8/27 18:00(最終更新 8/27 18:00) 有料記事 2389文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷作家の佐藤究さん=東京都新宿区で2026年7月29日午後3時50分、松原由佳撮影 物書きになる。 そう志してから、作家の佐藤究さん(48)の脳裏に浮かぶ風景がある。 偉大な作品を世に残した作家たちが、一つの炎を囲んでいる。時代とともに囲む面々は入れ替わりながらも、中心にある炎は消えない。 「文学という名の炎。その炎を囲む輪の端っこでいいから加わりたいと願ってきました」 2021年に『テスカトリポカ』で直木賞を受賞し、今エンタメ小説の第一線を走る佐藤さんには、かつて10年ほど「沈んでいた」時期がある。 新たな一歩を踏み出したのは、編集者の言葉がきっかけだった。物書きになるため「いつやるか」 福岡県出身。幼少期の夢はプロレスラーだった。塗装業を営む父が好きだった影響で試合をテレビで見るようになり、夢中になった。だが中学生の時、初めて試合を実際に見て、体格の大きさに圧倒され、諦めた。 次に自然と思い浮かんだのが、作家という道だった。幼いころから本も好きな子どもだった。 頭に浮かんだ話を小説として編み、友人たちに見せると好評を得た。 「物書きになりたいというより、できるなというのがなんとなくわかるんです。あとはいつやるかでした」 その「いつか」に向け、種をまいたのは詩人の河村悟さんの一言だ。 高校を卒業し、しばらく父の仕事を手伝った後、知人の会社で運転手兼倉庫係として働いていた19歳の時に、職場のイベントで知り合った。「いずれ何か書きたい」と言っていた佐藤さんに、河村さんは「書けたら『群像』に送ったらいいよ」と声をかけた。『群像』は伝統ある純文学の文芸誌だ。 ブライアン・ジョーンズやジミ・ヘンドリックスと著名ミュージシャンや俳優が亡くなり注目された「27歳」という年齢にかこつけ、「27までに何かできるはずだ」と自分に賭けた。 その年になる04年、「佐藤憲胤(のりかず)」名義で応募した「サージウスの死神」で群像新人文学賞の優秀作に選ばれた。 「賭けに勝った」と喜ぶ一方で「自分には本物感がない」と思った。「まだ苦労が足りていないんじゃないか」。その予感は現実のものになってしまう。アマチュアからの再出発 デビューをつかんだ佐藤さんは福岡から上京し、警備員や郵便局員として働きながら書き続けた。だが、思うように作品を世に出せない。やがて、編集者から声もかからなくなった。 仕事が来ないなら、…この記事は有料記事です。残り1426文字(全文2389文字)あわせて読みたいAdvertisementこの記事の筆者すべて見る1時間24時間SNSスポニチのアクセスランキング1時間24時間1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>