不登校、胸張って周知した両親に「感謝」 親子が体験共有

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小中学校のころの不登校体験を話す伊藤慈信さん(左)と母信子さん=盛岡市で2026年10月17日午後2時52分、山田英之撮影 子ども4人の延べ15年以上に及ぶ不登校を夫婦で見守った体験をつづった「幸せな不登校」(あーと出版)の著者、伊藤信子さん(52)=岩手県雫石町=が、盛岡市内で出版記念イベントを開いた。小中学校の9年間不登校だった会社員の長男、慈信さん(21)も登壇し、「母と父が学校に行かないことを容認して支えてくれたことが大きかった」と感謝の思いを語った。著者「体験共有し勇気届けたい」 慈信さんの不登校のきっかけは幼稚園だった。臆病でなじめず、行くと、顔色が悪くなったり、熱を出したりし、2週間で退園。「小学校も同じ所だろう」と考え、小中学校は一度も行かなかった。Advertisement それでも、地域の図書館で借りた本を読むのは好きだった。地元の少年野球チームに小学4年で入団し、同世代の小学生とも交流。中学生のころは、県外のトレイルランニングの大会にも出場した。「幸せな不登校」の出版記念イベントを開いた著者の伊藤信子さん=盛岡市で2026年10月17日午後2時14分、山田英之撮影 中学から始めたゲームを通じて同世代と将来の仕事や進学について話すうち「そろそろ自分も動かないとまずい」と感じ、高校受験を考えるようになった。通学を始めた高校、専門学校は皆勤賞。頑張れたのは「自分で行くと決めたから」だったという。東京のデザイン会社に今春就職した。 両親に対する思いについて、慈信さんは「『この子、不登校なんです、学校に行かないと決めています』と胸を張って周囲の人に言ってくれた。ありがたかった」と話した。 文部科学省の調査(2024年度)によると、全国の小中学校で不登校の児童生徒数は約35万4000人に上る。 伊藤さんは「不登校で心を痛めている人はたくさんいるが、世間的には言いづらく、孤独を感じる。わが家の体験を共有することで勇気を届けたい」と語りかけた。【山田英之】Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。関連記事