「まだ進化できる」スポーツ大会で旗手務める義足の防災士の挑戦

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反発の大きいブレードと呼ばれる競技用義足を手にする櫻たかこさん=福岡県岡垣町で2026年9月7日午後1時56分、橋本勝利撮影 桜模様の義足がトレードマークだ。福岡県岡垣町の櫻たかこ=本名・茂木孝子=さん(62)。「義足の防災士」として北九州を拠点に活動する。講演、モデル、パラスポーツを通して、自分らしく生きることのできる社会の大切さ訴える。23~26日の全国障害者スポーツ大会(青森県)では、陸上50メートルで選手として出場。県代表団の旗手を務める。転機となった桜柄の義足 21歳の夏。駅のホームから誤って転落。右脚は大腿(だいたい)部から切断し、左腕も裂傷を負った。 「今までのような暮らしに戻れない。私の人生は終わった」。絶望感に打ちひしがれた。義足での生活を始めた。県に入庁して主に福祉部門で約30年間、働いた。しかし、自分の足で歩けなくなった現実、義足であることを知られないようにする暮らしは、常に葛藤と苦悩の日々だった。 転機は55歳。桜の花びらが描かれた義足との出会い。当時、大学生だった長男が独学でイラスト作りに取り組んでいた。櫻さんから「義足に合う桜柄を描いてくれない?」と提案。長男は快諾し、義肢装具士に直接会うなどして熱心に取りかかった。 桜柄の真新しい義足が櫻さんのもとに届いた。櫻さんは、「自慢の義足。世界中の人に見てもらいたい」と今までにない気持ちを抱いた。障害を隠すのではない。これまでの経験を発信していこう。そう思えた。長男「生まれて初めて…」 「義足モデル」を始めた。活動を機に、本名から現在の名義に改めた。2021年の東京五輪開会式では、あえてショートパンツ姿でプラカードを持って選手団を率いて「多様性と調和」のメッセージを自ら発信した。25年の大阪・関西万博では、大人用おむつを題材にしたファッションショーにも出演。障害の有無や性別、年齢に関わらず、自分らしく生きられる社会の大切さを伝えた。 膝上切断のアスリートたちがパラスポーツで活躍する姿にも大きな刺激を受け、19年には反発の大きいブレード(板バネ)と呼ばれる競技用の義足も製作。完成後、長男と試走した。「幼い頃、…Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。関連記事