読む政治:林氏「閣外放出」の内幕 高市首相との緊迫の心理戦に迫る

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閣議に臨む高市早苗首相(右)と林芳正総務相(当時)=首相官邸で2025年12月26日午前10時、平田明浩撮影 「林さんは腹をくくるしかなかった。首相からの続投要請がなかったんだから」 林芳正前総務相に近い自民党重鎮は9月の内閣改造をこう振り返り、林氏が積極的に「閣外放出」を望んだわけではなかったと明かした。 高市早苗首相にとって初となった内閣改造で最も注目を集めたのが、「ポスト高市」の最有力候補とされる林氏の起用見送りだった。 同じく「ポスト高市」と目される小泉進次郎防衛相や小林鷹之政調会長、茂木敏充外相の3氏は、いずれも早々に続投が決定。首相がライバルたちを政権内に取り込む中、林氏の人事は最終盤までもつれた。 林氏が閣外に出たことで、来秋の自民総裁選出馬に向けた準備を本格化させるとの見方が広がり、総裁選レースの事実上の号砲が鳴った。実際、無役となった林氏は、党内外で「票固め」に向けた動きを活発化させている。 高市首相の総裁再選戦略に大きな影響を与える林氏の閣外放出はいかにして起きたのか。関係者の証言をたどると、双方の心理戦の一端がおぼろげながら浮かび上がった。「踏み絵」迫った官邸、林氏の判断は 9月の内閣改造の最大の焦点は林氏の処遇だった。来秋の総裁選での再選を意識する首相が、昨年の総裁選で争った林氏を閣内に抱え込んで動きを封じるのか、それとも閣外に放出して対決姿勢を鮮明にするのかが注目された。 首相は内閣改造にあたって、希望役職を調査するアンケートを所属議員に配布し、その記載内容を重視する方針を打ち出した。だが、林氏はアンケートに「希望なし」と記載して提出し、態度を保留。複数の関係者によると、官邸サイドは林氏に役職希望に回答するよう迫ったという。 林氏にとって、総務相の続投を希望するなどして閣内に残れば、閣僚として首相を引き続き支える立場となり、来秋の総裁選に首相の対立候補として出馬するのは難しくなる。役職希望の回答は、首相を支える意思の有無も暗に示すことを意味し、官邸サイドが「踏み絵」を迫った格好だ。 当時、林氏を支持するグループ内では、高い内閣支持率を維持する首相と対決色を強めるのは「時期尚早」との慎重論が強まっていた。林氏自身も…Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。【次の記事】政権を左右?「批判があっても」高市首相がこだわる維新との約束【前の記事】「反対ありき」ではない? 消費減税法案、野党の足並みは関連記事【最新記事】