ベッチャー祭保存会広報担当総代の長尾健さん=広島県尾道市で2026年10月6日、佐藤賢二郎撮影 広島県尾道市の奇祭「尾道ベッチャー祭」。無病息災を願い、3鬼神がみこしと共に市内を練り歩く。尾道本通り商店街の一角にあり、先代みこしなどを展示する御旅所(おたびしょ)を訪ねた。 祭りは江戸時代後期の1807年、尾道で流行した疫病のおはらいが始まりとされ、市民俗無形文化財に指定されている。Advertisement 御旅所には鬼神の3面も並ぶ。平たい顔の鬼・武悪(ぶあく)面の「ベタ」、白い大蛇面の「ソバ」、てんぐ面の「ショーキ」だ。尾道では平べったいことを「べちゃー」と言うから、武悪は「ベタ」、祭りは「ベッチャー」になったらしい。 ベッチャー祭保存会の広報担当総代、長尾健(たける)さん(63)は祭りの歴史に詳しい。ソバの由来は昔、大蛇面をかぶった男の趣味がそば打ちだったからという。ショーキは昔、てんぐ面をかぶっていた男の名前が「しょーきち」だったとのこと。ネーミングの由来に人情味を感じる。 長尾さんは21歳で保存会に入り、30歳で青年部長になって、みこしを新調した。「42年間やっているので、祭りは私の人生そのもの」と笑う。 ベッチャー祭は11月1~3日に開催。初日にみこしが吉備津彦(きびつひこ)神社を出発する。2日は境内で太鼓演奏などがあり、3日には鬼神が登場。鬼神に竹でできた「ささら」でたたかれると頭が良くなり、「祝棒」で突かれると子宝に恵まれるとされている。【村瀬達男】Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。