ヨシアキさんが、ひきこもり状態から抜け出すために思いを書き留めたメモ=本人提供(画像の一部を加工しています) 最初は、2週間だけ休むつもりだった。 ヨシアキさん(51)=東京都、仮名=は35歳の時、派遣社員として働いていた運送会社から突然、次の更新はないと言われた。 理由の説明はなく、同じく派遣で働いていた同僚は更新された。「何がダメだったんだろう」。自分を否定された気がした。 派遣会社からは別の仕事を紹介すると言われていた。「連絡しないと」と思いながらも、携帯電話に手が伸びなかった。そこから、10年のひきこもり生活が始まった。主な内容・取り残されている気持ち・「戦うべきは自分」・支援者との出会い・支えだったピチカート・ファイヴ取り残されている気持ち ヨシアキさんは3浪して大学に入学した。特になりたい職業はなく、なんとなくサラリーマンになるつもりだった。 しかし就職活動の時期を迎えた頃、時代は就職氷河期だった。大学の就職支援員の「3浪してるから厳しいね」の一言で、就活はしなかった。卒業後は日雇いの音楽イベントスタッフとして働き、その後、運送会社で派遣社員として6年間働いた。 仕事をやめた最初のうちは、人目を避けつつ、趣味の自転車で外出していた。このままではいけないと、アルバイト情報誌を開いたこともあった。話す内容の台本を書いて、震える手で電話をかけた。だが、話している感覚はあるのに声が出なかった。 次第に家から出なくなった。親が出かけている間に、居間…Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。【次の記事】なぜ増える中高年ひきこもり 精神科医が語る「親にできること」【前の記事】夫婦別姓阻む「7割」の壁 訴訟の新証拠が示した男性の潜在意識関連記事