毎日新聞 2026/9/11 09:00(最終更新 9/11 09:00) 有料記事 2755文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷ブラジル警察を模した部屋を撮影する報道関係者=カンボジア北部オスマックで2026年9月7日、AP 銃撃痕が残る6階建ての施設。割れた窓の奥に、「東京地検」の文字があった。 カンボジア北部オスマックにあるこの建物では、日本人を狙ったオンライン詐欺が行われていた。日本語の台本には、東京地検の検察官を装い、相手に犯罪への関与を信じ込ませて、事情聴取や口座確認へと誘導する会話が細かく記されていた。氏名や生年月日、勤務先、家族構成、銀行口座や残高などを書き込む用紙や、通話相手の反応を記したメモも残っていた。 別の部屋にはインドネシア語の台本や、標的の個人情報や資産状況をまとめた管理表があり、家族や友人への相談を防ぐため「最初の72時間は誰にも話さない」よう誘導する手順も記されていた。 一帯の広さは約80万平方メートルで、東京ドーム約17個分。タイ軍によると157棟の建物があり、うち29棟が詐欺に使われ、1万5000人以上が働いていたとされる。カジノや宿泊施設、病院、飲食店などが並ぶ一帯は、小さな街のような規模だった。 タイ政府は7日、こうした巨大な詐欺拠点を外国メディアや東南アジア諸国連合(ASEAN)のオブザーバーに公開した。 ただ、この場所は4月にも外国メディアに公開されていた。それでも、なぜタイは同じ場所を再び見せるのか。拘禁、拷問、臓器売買の疑いも 今回案内された一帯は、もともとカジノを中心とする複合型リゾート施設として整備された。タイ側の説明によると、コロナ禍で観光客が減少すると詐欺グループが施設を借り始めた。当初は一部の建物だけだったが、収益が上がるのに伴い利用範囲を広げ、大規模な詐欺拠点に変わっていったという。 施設は、標的とする国や、機能ごとに使い分けられていた。中国、オーストラリア、ベトナムなど7カ国の警察署や金融機関を模した部屋があり、米国や欧州向けの詐欺は時差に合わせて未明に稼働していたという。 拠点では、詐欺の「成果」に応じて待遇が大きく分かれていた。各作業室には日ごと、週ごと、月ごとの目標額が設定され、目標を達成すると銅鑼(どら)を鳴らして祝福し、責任者が飲食やカラオケ、マッサージなどの娯楽を提供したという。 一方、目標を達成できないと、組織側から金銭の支払いを求められた。働き始める際に、渡航費や交通費、食費などの「借金」を背負わされるケースもあったという。 失敗が続けば拘禁され、それでも返済できない場合、臓器を売って返済資金を作ることが選択肢として示されていた。現場では臓器売買に関する書類が見つかり、捜査当局に引き渡されたという。 タイ側が「拘禁房」とする狭い部屋には監視カメラが設置され、別室のモニターで内部を監視できるようになっていた。入り口には、さすまたのような器具や警棒も置かれていた。逃げようとしたり、施設内の規則を破ったりした人が懲罰として閉じ込められたという。室内にトイレはなく、茶色く濁った液体の入った大型ペットボトルが残されていた。案内役の兵士は、「中身は尿だ」と説明した。 敷地内には病院もあった。タイ軍によると、主に詐欺グループの中国人幹部らが利用していたという。産婦人科の診察台や医療機器も残されていた。詐欺に関わっていた女性が妊娠し、中絶手術を受けることもあったとみられる。 残された診断書には、詐欺グループの「会社」名と女性の名前が記されていたという。エイズウイルス(HIV)など性感染症の検査にも対応していた。手術室については、タイ軍は臓器摘出に使われた可能性があるとの見方を示している。 近くに風俗店もあった。案内役の兵士が「スペシャルマッサージの店だ」と説明したため、聞き返すと、「ハッピーエンディング・マッサージ」と笑って答えた。なぜ、また見せるのか だが今回、タイ側が最も強調したのは、すでに知られた詐欺の手口ではなかった。…この記事は有料記事です。残り1194文字(全文2755文字)あわせて読みたいAdvertisementこの記事の筆者すべて見る1時間24時間SNSスポニチのアクセスランキング1時間24時間1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>