2026年9月11日 19時04分米田優人最高裁判所=東京都千代田区 腎臓の病気で、医療を受けるための在留資格になって就労できなくなったガーナ国籍の男性=千葉市=が、外国人であることを理由に生活保護の申請を却下されたのは違法と訴えた訴訟で、最高裁第二小法廷(三浦守裁判長)は男性の上告を退けた。9日付の決定。却下の取り消しを認めなかった一、二審判決が確定した。裁判官4人のうち3人の多数意見。 一方、検察官出身の三浦裁判官は反対意見で、男性を保護対象から除くのは「違憲」と判断。外国人の生活保護に関する法整備を国会が怠っていると指摘した。 原告の男性は2015年に来日した。19年に慢性腎不全と診断され、医療を受けるための「特定活動」の在留資格になり、就労が許されなくなった。21年、千葉市に生活保護の申請をしたが、対象にならないとして却下された。 生活保護法は対象を「国民」と定める。最高裁は2014年の判決で外国人について「保護の対象ではなく、受給権もない」と判断した。一方、旧厚生省は1954年、行政の裁量で外国人にも保護を準用できるとする通知を出し、現在では在日コリアンなどの特別永住者ら一部の外国籍の人は保護対象とされている。 今回の訴訟で一審・千葉地裁は、最高裁判例に沿って、外国人に法律に基づく受給権はないと指摘。行政裁量による保護は、在留資格をもつ全外国人が対象になるわけではないとして男性側の訴えを退けた。二審・東京高裁も結論を支持した。男性側が最高裁に上告した。 第二小法廷の多数意見は決定で、上告理由にあたる憲法違反などがないとだけ判断した。三浦裁判官「著しく人道に反する」 三浦裁判官は反対意見で、男性のように医療を受けるための在留資格の人らを保護しないのは「生存に危険を生じさせ、著しく人道に反し、個人の尊厳をないがしろにするもの。日本国民と異なる法律上の取り扱いをすべき合理的な根拠はない」と指摘した。 そのうえで、生活保護法が対象を国民に限る点を検討。国連の社会権規約などを踏まえれば、少なくとも医療を受けるための在留資格の外国人のほか、難民認定者や、紛争から逃れた人らを難民に準じて保護する「補完的保護対象者」を除くのは、生存権を保障した憲法25条と法の下の平等を定める憲法14条に違反して無効だと述べた。さらに審理を尽くさせるため、高裁に審理を差し戻すべきだとした。 反対意見は全国の裁判所を拘束する判例にはならない。【この記事の続きが読める】有料記事が読み放題のスタンダードコースが初回1カ月無料!詳しくはこちら宅配紙面の購読者なら、ダブルコース半年割がお得です。詳しくはこちらこの記事を書いた人米田優人東京社会部|最高裁専門・関心分野司法、刑事政策、消費者問題こんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ9月11日 (金)子の殺害「心中」ではないアップル初 折りたたみスマホラスカー賞 日本から4人受賞9月10日 (木)上智大生殺害 未解決30年中道「解体」正式決定米軍 PFAS汚染源認める9月9日 (水)羽田、管制指示違反に新規制日本の15歳学力、上位維持エッフェル塔でストライキ9月8日 (火)アンダーパス冠水 相次ぐ事故みずほ楽天カード 還元率2%ガソリン価格 不自然な値動きトップニューストップページへ日銀、追加利上げの公算大 政策金利1.25%へ、物価上ぶれを警戒15:40独自「不適切な投稿あった」総務省が職員7人を注意 チャット問題で19:05玉城デニー氏を装う偽メール出回る 「事実無根のデマ」事務所が声明16:40パワハラで辞職の横浜市前市長、再始動か 駅立ちでおわび繰り返す16:30インフルエンザ、異例の早さで流行 なぜ? ワクチンいつ受ける?15:00織田裕二は還暦間近でも必死に走る 14年ぶりの「踊る大捜査線」17:00