保護司最少4万5千人、殺害事件後に大幅減 28歳女性は思い立った

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朝日新聞記事深掘り2026年9月14日 11時00分有料記事浅田朋範小谷みどりさんのコメント更生保護のマスコットキャラクター「更生ペンギンのホゴちゃん」(左)と「サラちゃん」。ペンギンが「飛行しない」ことに「二度と非行をしない」という思いが込められているという=法務省提供 罪を犯した人の立ち直りを支える保護司の高齢化が進むなか、担い手の減少に歯止めがかからない。有罪判決を受けて保護観察中だった男に担当保護司が殺害される事件が2024年に起きた後は、年間の減少幅が初めて1千人を超えた。国は対策を急いでいる。 国は、刑務所から仮釈放されたり執行猶予付き判決を受けたりした人が、社会の中でさまざまな人と関わり合いながら更生することを目指す「更生保護」の取り組みに力を入れている。その中心的な役割を担うのが保護観察制度だ。 保護司は保護観察の対象になった人と面接し、保護観察中の約束事を守っているかを確認するほか、就職や日常生活の悩みの相談にものる。法相から委嘱される非常勤の国家公務員で、主に各地域の「名士」らが無報酬でつとめてきた。平均65歳、進む先細り 犯罪白書などによると、刑法犯に占める再犯者の割合は2024年は46.2%だった。1990年代はほぼ2割台で推移していたが、その後増加に転じて2008年以降は4割を超える状況が続く。再犯の防止が大きな課題になる一方、保護司の担い手は先細りしている。 26年1月時点の保護司は、1年ごとの統計を取り始めた1974年以降で最も少ない4万5033人。2025年から1010人減った。最多の4万9389人だった04年を境に減少傾向が続いていたが、年間の減少幅が1千人を超えたのは初めて。平均年齢は65歳を上回り、60歳以上が約8割を占める。 こうしたなか、法務省は23年5月に保護司や有識者らでつくる検討会で対策の議論を始めた。そのさなかの24年5月、保護司の男性が大津市の自宅で面接に訪れた保護観察中の男に殺害される事件が発生。事件を受け、全国の保護司に調査したところ、自宅で面接することへの不安や、保護司になろうとする人を見つけるのが難しくなるのではないかという声が寄せられた。70人から退任したいとの申告もあったという。安全対策は「国の責務」 保護司法を改正 24年10月に公表された検討会の報告書は、保護司の減少と高齢化を食い止めるため、「いわゆる地域の名士にとどまらない多様な保護司像」の必要性を指摘。多忙な現役世代でも「必要最小限の時間」を確保できれば「適任者」になり得るとした。また、保護司の自宅が保護観察中の人に放火された別の事件などにも言及し、保護司の安全を守るための対策も提言。自宅以外で面接できるよう公民館や民間の会議室などを利用することや、1人の対象者を複数の保護司で担当する制度を積極的に活用することなどを求めた。 報告書を踏まえ、政府は保護司法改正案を国会に提出し、25年12月に成立した。改正法では、保護司の要件から「社会的信望」「時間的余裕」を削除し、新たに「人格識見が高い」「必要な時間を確保できる」と規定。適当な面接場所の確保など、保護司が安全に安心して職務に当たれる環境の整備を国の責務とした。 改正法が12月から施行されるのに先立ち、法務省は各地の保護観察所で、保護司について周知するセミナーやインターンシップなど広報活動に力を入れる。検討会の提言を踏まえた保護司の安全対策にも取り組んでいる。更生保護の推進のため法務省が毎年取り組む「社会を明るくする運動」のポスター。76回目となる今年は、保護司ら更生保護に関わるボランティアの周知に力を入れている=法務省提供 そんななか、現場では昨秋、20代の女性保護司が誕生した。 板垣明莉さん(28)。仙台市で生まれ、育った。中学生でボランティア、福祉の道へ 中学生のとき、子ども会のイベントなどを企画・運営するボランティア「ジュニアリーダー」として活動し、児童福祉に興味を持った。高校で児童館や保育園のボランティアを経験し、大学では社会福祉を専攻した。 大学を卒業後、社会福祉士の資格を取得。虐待が疑われる家庭に対し児童相談所などと連携して訪問支援をするNPO法人で活動した。自治体の家庭相談員として子育てに難しさを抱える家庭のサポートにも取り組み、今も続けている。 地元のため、ほかに何か役に立てることはないか。ずっと暮らすこの地に愛着があり、そんな思いを強くしていた昨春のこと。ふと目に止まったのは… 所属する社会福祉士会のホー…【この記事の続きが読める】有料記事が読み放題のスタンダードコースが初回1カ月無料!詳しくはこちら宅配紙面の購読者なら、ダブルコース半年割がお得です。詳しくはこちらこの記事を書いた人浅田朋範東京社会部|司法クラブ専門・関心分野司法、日本で暮らす外国人、ヘイトスピーチ関連ニュースこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ9月14日 (月)新顔・古謝玄太氏 沖縄知事に待機児童が9年ぶりに増加首都圏新築マンション1.6億円9月13日 (日)フーシが紅海の沿岸部を制圧インフル流行、異例の早さ新築マンションに配達駐車場9月12日 (土)日銀、追加利上げの公算大陸自、無断で個人情報を収集世界の海面、異例の高温状態9月11日 (金)子の殺害「心中」ではないアップル初 折りたたみスマホラスカー賞 日本から4人受賞トップニューストップページへ沖縄知事選 古謝氏勝利に高市首相「新しい知事としっかりと連携」10:34北朝鮮が弾道ミサイル発射、金正恩氏は参加せず 朝鮮中央通信が報道9:41東京都大田区の工場で爆発か、3人けがの情報 周辺住人「地響き」10:09「経営の叱責圧力」「独自の正当化理論」浜岡原発データ不正で報告書10:577校連合VS朝鮮学校の「集団決闘」 割って入った先生、そこに車が9:00第2の人生教えるスナックママ 名刺とプライドを捨て、人生の棚卸し7:00