「加害企業の一員」から大学教授へ 優しさが安全を生むこと伝えたい

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現場から2026年6月25日 6時00分有料記事高橋俊成 JR西日本が宝塚線(福知山線)脱線事故を教訓につくった「安全研究所」が6月23日、開設20年を迎えた。創設メンバーの一人だった吉田裕(ゆたか)さん(53)はいま、関西大教授として教壇に立ち、公共交通の安全性の大切さを伝えている。 2005年4月25日。当時、技術系の社員でJR西の本社にいた吉田さんは、テレビで事故の状況を知った。「7両編成のはずなのに、なぜ1両見当たらないのか」吉田裕・関西大教授=2026年6月5日、大阪府高槻市、高橋俊成撮影 先頭車両は線路脇のマンション1階に突っ込み、2両目は壁に巻き付いて「く」の字になっていた。事態を十分にのみ込めないまま、会社の指示で兵庫県宝塚市の病院に向かった。 約2カ月間、負傷者やその家族の対応にあたった。技術畑だったため、それまで乗客と接した機会はほとんどない。対応を決めたマニュアルはなかったが、「やるしかない」と腹を決めた。 「学校にはいつ通えるようになるのか」「列車に乗るのが怖い」。不安を訴える声に耳を傾け続けた。所持品が見つからないと聞くと、尼崎駅近くの保管所に捜しにいった。血の付いた衣服や、画面とキーボードがばらばらになったノートパソコンを目にし、事故の衝撃の大きさを感じた。 「あなたが悪いわけではないけど」。被害者からよく言われた言葉だ。組織としての責任を痛感した。謝罪のたび、幹部らは「誠心誠意」という言葉を繰り返したが、「言葉だけだと見透かされている」と思った。「ミスを責める」から「ミスは起こる」へ転換 被害者対応を別の社員に引き継ぎ、元の職場に戻ってからも自問自答した。真の安全を実現し、誠意を尽くすには、どうすればいいのか。「加害企業の一員として、会社を少しでも変えられないか」 脱線事故をめぐっては、運転…この記事の続きを読むなら今がお得。初回1カ月無料+Visaギフトカードが当たる▶今すぐ登録この記事を書いた人高橋俊成大阪社会部|交通・災害担当専門・関心分野鉄道・車・航空機など交通全般、人口減少、裁判関連トピック・ジャンルこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ6月25日 (木)中国で日本人2人拘束EU離脱、57%が「誤り」性被害訴える検事ら署名6月24日 (水)中学生が「平和の詩」朗読自民裏金 元議員に有罪判決旧統一教会の解散命令が確定6月23日 (火)首相、秘書の陳述書を提出へ23日は沖縄「慰霊の日」旭川・高校生殺害で判決6月22日 (月)日本 チュニジアに4対0で勝利東京でも「匿流」強盗相次ぐ高齢者の就労意欲、高い日本トップニューストップページへ70歳以上の医療費窓口負担増へ 自民案「年度末までに改革工程表」20:00独自NHK受信料、全国6割の自治体で契約漏れ カーナビなど計22億円5:00ガザの死者、停戦後に1千人超え 8歳息子奪われた父、最後の会話6:00フジモリ元大統領の娘ケイコ氏が優勢、逆転不可能か ペルー大統領選23:48370兆円の成長戦略 異例20分超の「演説」にみる高市首相の決意22:08中部電力の浜岡原発データ不正問題とは 株主が会長と社長の解任提案16:00