朝日新聞記事2026年6月22日 20時00分伊藤良渓中尾伸治さん(91)が手に持つ、妻(左)と母の遺影。国立ハンセン病療養所「長島愛生園」に強制収容されたのは14歳のころ。結婚時に迫られた不妊手術で、子どもはいない。差別被害を避けるため、家族とも縁を切らざるを得ず、今も1人で暮らす。中尾さんが手に持つ写真は顔が分からないように撮影した。「30年経っても、家族の顔を見せられない理由を考えて欲しい」=2026年6月15日午後、岡山県瀬戸内市、田辺拓也撮影 国の強制隔離政策で被害を受けたハンセン病の元患者の名誉を回復し追悼する式典が22日、東京・霞が関の厚生労働省であった。らい予防法が1996年に廃止されてから30年。元患者や家族、遺族のほか、関係閣僚や衆参議員らが参列し献花した。 ハンセン病違憲国賠訴訟全国原告団協議会の竪山勲会長は「私たちハンセン病元患者や家族らは、いまだに偏見と差別の渦巻く中、じっと身を潜めて生きている」と述べ、「共生社会の構築に向けて、国を挙げた取り組みの強化を求める」と訴えた。上野賢一郎厚労相は式辞で「こうした歴史を二度と繰り返さない。偏見、差別の解消に向けた取り組みをさらに進める」と決意を述べた。 ハンセン病はらい菌による感染症で、かつてはらい病と呼ばれていた。政府は31年、すべての患者を収容して根絶させるため、癩(らい)予防法を制定。戦後になっても53年に、らい予防法がつくられ、強制収容が続いた。偏見、差別が深刻化した。らい予防法は96年に廃止。その後、元患者らによる国家賠償請求訴訟では、熊本地裁が2001年に隔離政策を違憲とする判決を示し、国の責任を認めた。 長年にわたる国の政策によって、元患者や家族に対する偏見や差別は根強く残る。厚労省が24年に公表した全国意識調査では、4割近くの人が、ハンセン病に対する偏見・差別の意識を持っていると回答した。14歳のころ強制収容され、国立ハンセン病療養所「長島愛生園」で今も暮らす中尾伸治さん(91)=2026年6月15日午後、岡山県瀬戸内市、田辺拓也撮影関連トピック・ジャンル関連ニュースこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ6月22日 (月)日本 チュニジアに4対0で勝利東京でも「匿流」強盗相次ぐ高齢者の就労意欲、高い日本6月21日 (日)小池都知事 給与半減を終了へ成年後見制度を見直す法改正狭小アパート、都心で広がる6月20日 (土)小学校で火災 11人負傷日野町事件、無罪確定へ日本郵便に公金注入へ6月19日 (金)米国とイランの覚書発効妊婦死亡事故 被告に実刑判決ナウマンゾウ絶滅1万年早い?トップニューストップページへ出産のための子宮移植、藤田医大が臨床研究へ 国内1例目に向け議論20:05英国で続く首相の辞任 EU離脱投票から10年、混迷する背景を解説18:00高市首相の公用車、セダン→SUV 「走る執務室」横になれる機能も20:30水素爆発で生じたがれき撤去始まる 福島第一原発1号機、15年越し20:30旭川・高校生殺害で懲役27年判決 主文の直後に男が乱入、一時休廷16:10「夜行」の下り新幹線が登場 のぞみ最終後に出発、始発前に新大阪へ18:13