独自2026年6月28日 5時00分酒井祥宏 根津弥電気事業連合会(電事連)が入る経団連会館=2026年6月22日、東京都千代田区大手町1丁目、酒井祥宏撮影 大手電力会社8社や業界団体「電気事業連合会」(電事連)などが5~6月、法廷を無断で録音したと相次いで発表し、ルール違反を認めて謝罪した。目的は何なのか。大手電力会社員が朝日新聞の取材に応じ、内情の一端を明かした。 法廷内の録音は「証人などの陳述に心理的な影響を与える」などとして、最高裁の規則で原則禁じられている。 電力各社は、録音した訴訟の内容などは取材に明かしていないが、この電力会社員は「録音の対象は原発を巡る訴訟だ」と話した。「自社の原発の差し止めに関する民事訴訟の口頭弁論などに出席し、法廷を繰り返し無断で録音し、報告書を作った」。ICレコーダーを使い、録音データをもとに裁判官や原告側代理人の発言、法廷の様子などを詳細に報告書に記した。特に裁判官の言葉はつぶやきや反応まで細かく記載したという。原子力関連施設を持つ13事業者に共有 報告書は電事連の担当者にメールで送られ、電事連側は各社の法務担当者が参加するメーリングリストを通じ、報告書を各社に共有していたという。共有先は、東京電力など大手電力や電源開発など、原子力関連施設を持つ計13事業者だった。 社員は「録音はやってはいけないと皆わかっていた」と話す。電力会社は様々な訴訟を抱えるが、原発以外、録音されたり、メーリングリストで共有されたりする訴訟を社員は知らないという。「原発訴訟は経営にとって重要」 社員は「原発訴訟は経営にとって重要で、正確な記録が求められる。争点も似通うため、他社の記録は戦略上、非常に参考になる」と話す。 原発の運転差し止めや設置許可取り消しを求める訴訟や仮処分申請は、2011年の東電福島第一原発事故後に増加。差し止めや取り消しを認める司法判断が出たケースもあり、電力会社の経営に影響を与えてきた。 電事連は取材に「電事連をはじめ電力各社が民事訴訟を無断で録音していたことは深くおわび申し上げる。原子力に関連する各社の訴訟は類似する争点も多く、業界団体として情報提供・共有を行っている。電事連が各社から提供を受けた資料が、無断録音データをもとに作成されたかどうかは承知していない」と答えた。この記事の続きを読むなら今がお得。初回1カ月無料+Visaギフトカードが当たる▶今すぐ登録この記事を書いた人酒井祥宏東京社会部|調査報道担当専門・関心分野事件、事故、調査報道、災害根津弥東京社会部|気象庁担当専門・関心分野司法、刑事政策、人口減、災害復興、防災関連トピック・ジャンルこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ6月28日 (日)米軍、イランの拠点など攻撃列車とクマ衝突 過去最多夏の弁当、食中毒から守れ6月27日 (土)日本代表、次戦はブラジル養子の子 男子は皇位継承資格タクシー、軽自動車もOK6月26日 (金)三陸沖で地震 今後も警戒きょう、スウェーデン戦NHK受信料 相次ぐ契約漏れ6月25日 (木)中国で日本人2人拘束EU離脱、57%が「誤り」性被害訴える検事ら署名トップニューストップページへ米イラン再び攻撃の応酬、背景にホルムズ海峡の主導権 双方ジレンマ19:39北京ビルの小型機衝突、1人死亡13人けが 丸一日後に当局が発表19:30台風7号は関東の東で温帯低気圧に 土砂災害に引き続き警戒を22:16JR根室線で列車がシカと衝突、乗客が転倒して救急搬送 北海道23:14「だめなものは、だめ」 北アルプスの山小屋で40年、譲れぬ助言10:00「うちって、仮面夫婦?」 妻との距離が開いていく、60歳夫の哀愁15:00