深層サイエンス毎日新聞 2026/10/11 17:00(最終更新 10/11 17:00) 有料記事 2924文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷ノーベル化学賞の受賞が決まり、花束を受け取る硤合憲三・東京理科大名誉教授=東京都新宿区で2026年10月7日午後10時2分、藤井達也撮影 2026年のノーベル化学賞は、1世紀にわたる化学の謎を解明した東京理科大の硤合憲三(そあいけんそう)名誉教授らに贈られることになった。生理学・医学と物理学でも新しい研究手法や応用を切り開いた基礎研究にスポットライトが当てられた。それぞれの研究を振り返る。100年の化学の謎を解明 100人の人がいて、左利きが51人、右利きが49人だったとする。差はわずか2人だが、この小さな偏りが次々と増幅され、最後にはほぼ全員が左利きになる――。 そんな現象が化学反応の中で起きることを示した硤合氏と、フランスのパリ・サクレー大のアンリ・カガン名誉教授がノーベル化学賞に選ばれた。 授賞理由は「不斉有機合成における非線形効果と自己触媒反応の発見」。分子のわずかな「左右差」が化学反応によって大きく増幅される仕組みを解明した功績が評価された。 私たちの体を構成するアミノ酸や糖の多くは、右手と左手のような鏡像関係にある「鏡像異性体」を持つ。 しかし生命は、アミノ酸も糖もほぼ一方の型だけを利用している。このように分子の「利き手」がそろった状態は「ホモキラリティー(分子の片手性)」と呼ばれる。 なぜそのような偏りが生まれたのか。 ノーベル委員会は今回、両氏の研究について「100年以上続いた化学の謎への解答」をもたらしたと評価した。 カガン氏は1986年、化学反応で生じたごくわずかな左右の偏り(不斉)が予想以上に大きく増幅される「非線形効果」を発見した。 一方の鏡像異性体が少し多くできると、その差がさらに広がることを示し、医薬品などの分子を狙った形で作る反応の開発に影響を与えた。 硤合氏は95年、生成物自身が触媒となって反応を加速する「自己触媒反応」を利用し、ホモキラリティーにつながる可能性を持つ反応を報告した。この反応では、最初に生じた一方の鏡像異性体がわずかに多いと、その分子自身が触媒として働き、同じ型の分子をさらに作る反応を促す。 こうして反応が進むにつれて偏りが増幅され、一方の型が大きく優勢になる可能性を示した。この反応は「硤合反応」と呼ばれる。 さらに03年には、理論的に存在しうる2種類の鏡像異性体のうち、右手型か左手型の片方だけが増える化学反応を実現した。効率良く片方だけの物質を作り出す優れた不斉自己触媒反応として知られる。 受賞が決まった7日夜、東京理科大で記者会見に臨んだ硤合氏は、…この記事は有料記事です。残り1924文字(全文2924文字)Google検索で「毎日新聞」の記事を優先的に表示できます。【前の記事】半世紀続いた「うるう秒」なぜ廃止? 新たな「うるう時」とは関連記事あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載この記事の筆者1時間24時間SNSスポニチのアクセスランキング1時間24時間1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>