息子が立てこもり、その時母は…桜木紫乃さんが師にささぐ物語

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インタビュー 松原由佳毎日新聞 2026/5/23 12:00(最終更新 5/23 12:00) 有料記事 2340文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷桜木紫乃さん=東京都品川区で2025年2月25日、木村滋撮影 猟銃を持った男が人質を取って銀行に立てこもった。 警察は男を説得するため、母親をヘリコプターで迎えに行く。だが母親は2時間警察を待たせた。その間に行っていたのは、美容室だった――。 桜木紫乃さんの最新作「異常に非(あら)ず」(新潮社)は、約50年前の立てこもり事件をモチーフにした小説だ。 母親はなぜ不可解な行動を取ったのか。 桜木さんを創作に駆り立てたのは、「国語の師匠」と仰いだ元毎日新聞記者、故・近藤勝重さんのある一言だった。朝9時から電話で歌披露 「異常に非ず」の舞台は昭和54(1979)年、大阪。 花川清史は、行員や客約30人を人質に3日間にわたって銀行に立てこもった。猟銃で人質や警察官ら4人を殺害。自らは府警の狙撃手に撃たれ、死亡した。花川は、立てこもった行内でこう言った。 「オレは精神異常やない。道徳と善悪をわきまえんだけや」 30歳で死んだ花川という人物はどのような人生を歩んできたのか。毎報新聞デスクの近藤は、花川の生涯をたどるべく、同僚の海原と共に連載企画を立ち上げる――。 モデルとなったのが、79年に大阪市住吉区で起きた三菱銀行北畠支店の立てこもり事件だ。物語と同様、30歳の男が人質を盾にして立てこもり、その態様の残虐性で話題になった。桜木さんは、当時、大阪本社社会部記者だった近藤さんから事件の裏側を聞いた。 2人の親交は2013年、毎日新聞紙上での対談がきっかけだ。「サンデー毎日」編集長などを歴任し、人間を深く洞察したコラムで知られた近藤さんを桜木さんは「師匠」と呼び、10年以上縁を育んできた。 電話はいつも長時間に及び、2時間を超えることもざら。「一曲聴いてくれんか」。桜木さんは、朝9時にかかってきた電話で歌声を聞かされたこともあったという。「結局3番までフルコーラス歌われましたね」と笑う。「郵便局」ではなく美容室に 話題は昭和歌謡だけでなく、近藤さんが取材に関わった事件にも及んだ。豊田商事事件やグリコ森永事件――。長く話し込んだのが、三菱銀行立てこもり事件だった。 特に2人の話が熱を帯びたのは、容疑者の母親の行動について語り合った時だ。 当時、立てこもった容疑者を説得するため、郷里の香川県から母親が呼び寄せられることになった。ヘリコプターで迎えに来た警察に、母親は「郵便局に行く」と言い残し、2時間戻らなかった。訪れていたのは美容室だった。 「あの見え…この記事は有料記事です。残り1336文字(全文2340文字)あわせて読みたいAdvertisementこの記事の筆者すべて見る1時間24時間SNSスポニチのアクセスランキング1時間24時間1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>