万引きで18回目の有罪、持ち家も貯金もあるのに 77歳女性の謎

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朝日新聞連載きょうも傍聴席にいます。記事深掘り2026年5月25日 7時00分有料記事黒田早織島田貴仁さんのコメントイメージイラスト・春岡舞 パジャマを万引きした77歳の女性が4月、万引きで18回目となる有罪判決を受けた。東京都心にマンションを所有し、少なくとも1千万円超の貯金があり、犯行当時は財布に約25万円を持っていた。なぜ、盗みを続けてしまうのか。 東京地裁の法廷。手錠姿を隠すついたての後ろから、身長140センチほどの女性が現れた。白髪にスウェット姿で、柔和な表情を浮かべていた。 女性は、今年1月に都内の「無印良品」で3990円のパジャマを盗んだとする起訴内容を認めた。窃盗罪より重い刑罰が科される「常習累犯窃盗罪」に問われていた。都心に自宅マンション 検察側の冒頭陳述によると、女性には万引きで有罪判決を受けた前科が17件あった。20代から万引きを繰り返し、ここ10年でも3回服役。最後の服役が終わったわずか10日後、今回の犯行に及んで逮捕された。 ただ、被告人質問などによると、女性は全くお金に困っていなかった。都心に自宅マンションを所有し、親類から相続した貯金もあった。 弁護人「万引き時の所持金は」 女性「財布に25、6万円ありました」 弁護人「事件への受け止めは」 女性「愚かやなあと。愚かというか、なんでこんなことしてしまったんやろうと思います。私、お金持ってたし」 万引きを繰り返し、自分では止められない「クレプトマニア(窃盗症)」という精神疾患がある。女性は前回の逮捕後、クレプトマニアの疑いがあると診断された。だが、病院には出所後に1回行っただけで、すぐに今回の事件を起こした。 検察官「前の裁判でも(万引きを)もうやらないと言いましたね」 女性「言いました。でも愚かで、またやってしまった」 検察官「なぜ病院に1回しか行かなかったのか」 女性「(3年ほど服役したので)家の中がほこりだらけで、片付けや掃除で行けなかった」 公判は1時間足らずで結審。後日、拘禁刑3年の判決が言い渡された。弁護人は取材に対し、女性には確認できただけで1千万円超の貯金もあったと明かした。拘置所で面会、記者の問いに女性は 18回目の有罪判決に、女性は何を思うのか。公判を傍聴しただけでは分からず、記者は東京拘置所を訪ねた。 「こんにちは。来てくれてありがとうございます」。面会室に入った女性はにこやかにお辞儀をし、関西弁で話し始めた。 大阪市出身で、製本業を営む裕福な家庭で育った。「お嬢様学校」として有名な女子高を卒業後、貿易会社に勤めた。 初めての逮捕は1973年…この記事を書いた人黒田早織東京社会部|裁判担当専門・関心分野司法、在日外国人、ジェンダー、精神医療・ケア関連トピック・ジャンル関連ニュースこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ5月25日 (月)カンヌ 岡本多緒さんに女優賞郵便料金の値上げ検討GW中の山岳遭難、147件5月24日 (日)NPT、成果文書採択できず皇族数確保の議論 当事者は忍び寄る「肥料クライシス」5月23日 (土)辺野古の平和学習「不適切」ナフサ不足でラベルレス米「しょまりん」現役復帰へ5月22日 (金)最年少の女性市長 産休取得へ中国漁船 東シナ海で「壁」作る自民党「国力研究会」初会合トップニューストップページへ兵庫の母娘遺体、42歳男を公開手配 10年前隣に居住、娘殺害容疑21:01米国・イラン、合意へ「最終調整」 ホルムズ海峡「開放」で温度差も17:41エアコン設置に値上げの波 ナフサ由来の資材不足、「不安が不安を」7:00是枝裕和監督、デビュー作で向き合った水俣病 今見つめる公害の構造6:00日本人女性初のGI制覇 「パパっ子」今村聖奈がオークスに感じた縁22:59「ニュースがなくても生きていける」 エンタメに染まるZ世代の日常7:00